「楽しむ」「よく笑う」「スポーツを愛する」五輪金メダリストが子供達に伝えた言葉
「軽井沢国際カーリング2024(以下、軽井沢国際)」が長野県軽井沢アイスパークで12月13日から15日まで行われた。今年で26年目となる同大会は、国内のトップチームだけでなく、世界トップクラスのチームが毎回参加し、今年は男子はチーム・ムスカテヴィッツ(ドイツ)、女子はフォルティウス(日本)が優勝を飾った。 大会をプレミアパートナーとして支えたのがアパレルブランド「ユニクロ」。大会だけではなく前日12日に行われた「ユニクロドリームプロジェクト ジュニアカーリングクリニック」も支援した。軽井沢町などで活動する小学3年から高校3年の若きカーラー40人は、世界で活躍する選手達から約1時間の指導を受けて目を輝かせていた。
平昌五輪金メダリストのアンナ・ハッセルボリが大事にする3つのこと
クリニックは12月12日午後5時から行われた。男子のチーム・エディン(スウェーデン)、女子のチーム・ハッセルボリ(スウェーデン)、チーム・ティリンツォーニ(スイス)、チーム・スターメイ(カナダ)の計4チームが講師として参加し、4シートに分かれて子供達を指導した。 過去のオリンピックで金銀銅全てのメダルを獲得しているスウェーデンの英雄ニクラス・エディン率いるチーム・エディンは、男子高校生カーラーたちを教えた。エディンたちはまず彼らのプレー一つ一つにアドバイスを送り、途中からは試合形式を行い、そこにエディンたちが加わり、実戦さながらの指導をした。 チーム・エディンから指導を受けた高校3年の藤井海斗さんは、ユースオリンピックで旗手を務めるなど将来が期待されるカーラー。藤井さんは「試合形式の練習で、(エディンから)技術的には足りているけどチームとしてショットを決める能力がまだ足りないというアドバイスをもらったので、今後チームメイトと取り組みたい」と振り返った。貴重な交流を通じて藤井さんは「カーリングを楽しんで続けることが大切だなと思った。そこから先に、オリンピックとか世界で活躍できる選手になりたいと思いましたし、まだまだ足りないなとも感じました」とモチベーションを高めていた。 クリニック終了後、取材に対応したエディン選手は「学びたいという意欲が感じられるセッションだった」と感心し、「今やっていることを継続してやり続けることが大事だと思う。何よりカーリングを楽しむこと」とエールを送った。 また、まだカーリングを始めたばかりの小学生が混じる最年少のグループを担当した平昌五輪金メダリストのハッセルボリ選手(スウェーデン)は「とにかく子供達が可愛かった。私が彼らの年代の時、どちらかというと体が小さめだったので(指導しながら)自分の幼少期を思い出しました。1人小さい女の子がいてチームメイトが『ミニアンナだね』って」と笑顔で振り返った。とにかく笑い声が耐えず印象的だったことを伝えると「カーリングを教えるのが好きだし子供も好き。自分たちのチームで決めている大事なことがあって、1つ目が『楽しむこと』、2つ目が『よく笑うこと』、3つ目が『スポーツを愛すること』。私たちは競技に対しての愛情があるチームだと思うので、それを子供達にも感じて欲しかった」と理由を明かした。