ヒグマではなく美しいアメマスに逢いに、原始的な森深くへ
雪代もまだ残る5月上旬、北海道・日高地方のリザーバーへ。〝リザーバー〟とはいえ、ほぼ開発の入っていない原始的な森が広がるエリアで、魚はもちろんヒグマ・ハチ・ヘビなども住み自然豊か。時々50cmを超えるニジマスが悠々と泳いでいるのを目にする。今回は湖に住むアメマスとの出会いを想像し、6.2ft/ULのロッド、1.5号のナイロンライン、2500番のリールと、大きめのターゲットを目標に車を走らせた。 【写真】ネットいっぱいのサイズのアメマス
まずはポイント選択
このリザーバーは割と行きつけで、毎年5回ほど入る。実績ポイントは大きく分けて3か所。 ①大きめのインレット ②小さめのインレット ③ちょっとしたワンド 大きめのインレットは通常、インレット直下にカケアガリが顔を出す好ポイントなのだが、今回は増水の影響でずっとシャローエリアが広がり、魚の付きそうな地形変化が乏しく見送ることに。ちょっとしたワンドについても、増水の影響で足場がかなり狭く危険。消去法にはなってしまったが、小さめのインレットで竿を振ることに。
湖の定石、岬周辺は…
いざ立ち入って周りを見渡すと、小さなインレット付近は増水が吉と出たのか、急なカケアガリ・小さめの岬など意外と地形変化に富んでいた。まずは湖釣りの鉄板ともいえる岬の周辺で竿を出す。 目視しても表層付近に生命の雰囲気はない。さらにこの時期は冬眠明けで魚の体力も落ちているだろうと思い、ヘビーシンキングミノーと厚めのスプーンで徹底的にボトム付近を探ることに。大型魚は岬周辺を回遊するらしいので40分近く粘ったが、まったく反応なし。カケアガリが急で、レンジコントロールの難しさを感じた。そして岩が多く根掛かりしてしまいルアーロスト×2個。何とも悲しい出だしとなった。
カケアガリがアツい!!
その後は少しポイントをずらし、インレット付近にあったカケアガリを攻める。ひざ上くらいの水深から、急に水底が目視できなくなる程に下がっている雰囲気が、横に20m程度続いている。この場所ではフローティングミノーとシンキングミノーの中間の浮力であるサスペンドミノーを選択。 この選択がハマった。カケアガリを攻めて3投目くらいだっただろうか。タダ巻きしていると、自分の数メートル先で魚がゆっくりルアーを追ってきて食うのが見え、足元の本当に近くでフィッシュ!手に取ってみると30cm近いニジマス。もちろん魚種によるだろうが、今日の魚はゆっくりしている。スローであえてミドルレンジを引くのが良いパターンだと気づくことができた。 ヒット直後、また同じようにルアーを引くと、なんとこの日の本命アメマスが。釣れた直後でも同じような位置で釣れるとは…ミドルレンジに魚がいると確信。