「大量閉店のイトーヨカドー」「自分の家の近くは大丈夫?」など心配の声が続出…あなたの街のイトーヨカドーが閉店した必然
総合スーパーの非食品売場に替わって、広くスペースを埋めてくれるカインズは、生活必需品雑貨などの充実度が高く、来店客のニーズに応える頼もしい存在だ。カインズにとっても都市部への出店機会として悪くない話なのである。 ダイソーは、「脱100円」を進める中で、品揃えが充実し大型化したDAISOに加えて、高価格帯業態Standard Products、THREEPPY、を開発しており、3業態、2業態がセットで出店するようになっている。
■ダイソーが重宝される事情 次の表は最近2カ月ほどのダイソーの商業施設出店を抽出したものだが、総合スーパ―系の施設にはセットで出店していることがわかるだろう。これも、かなり集客力もあるし、広いスペースを埋めてくれるテナントとして、総合スーパーにとってはありがたい存在だ。 ユニーの上層階がドン・キホーテになり、ヨーカ堂のアパレル売場がアダストリア(FOUND GOOD)になるのも、同じような流れだ。ニトリデコホーム、ユニクロ+GUのセット出店も増えている。
ヨーカ堂の跡地を多く引き受けたことで、「ロピアの急拡大!」として注目が集まったが、総合スーパーの食品特化という大きな流れは、こうした専門店チェーンに、ちょっとした成長フロンティアを生み出している、ということも注目に値するのではないか。
中井 彰人 :流通アナリスト