【30万円台、時計界のアカデミー賞を獲得!】レイモンド・ウェイルの“ミレジム オートマティック スモールセコンド”を実機レビュー
時計界のアカデミー賞と称されるジュネーブ・ウォッチ・メインキング・グランプリ(GPHG)。その2023年受賞作が去る昨年11月に発表された。 【画像】高い質感に注目!特徴的なセクターダイアルやこだわりのディテール 最優秀賞にあたる“金の針賞”に選ばれたのは、40もの機能を搭載したオーデマ ピゲの超複雑モデルで、ほかの部門賞にも各社の渾身作が選出(詳細は76ページで紹介)されたが、これら受賞作の多くは、一般のユーザーにとって購入のハードルはかなり高い。ただなかには現実的な予算で狙える受賞作もある。今回はそのなかから、レイモンド・ウェイルの“ミレジム”を紹介していく。 本作は、2000スイスフラン以下を対象とした“チャレンジウォッチ賞”の受賞モデルだ。ご覧のとおりセクターダイアルを採用し、古典的な要素を取り入れた3針ウオッチだが、現代の時計製造技術によって、おそらくこの価格帯で可能であろう限りの上質な質感が与えられている。
ミレジム オートマティック スモールセコンド
往年のアンティークウオッチに見られた文字盤デザインを採用した自動巻きスモールセコンド仕様モデル。セリタ社の汎用機をベースとしているため、パワーリザーブは約38時間などスペックは標準的だが、価格を考えると外装の作りが非常に凝っている。
文字盤デザインのほかにも、ボックス型風防や先端が丸まったラグを採用するなど、随所に古典的な要素を取り入れた。ケース厚は10.25mmあり、極端に薄いというわけではないが、裏ブタやベゼルに傾斜を付けて、ミドルケース自体の厚みを抑えているため、数値よりも薄く感じる。ラグは、短めな昨今のトレンドとは反するが、先端を丸めていることで手首にフィットするため、安定感がある 中央と外周で仕上げを変え、段差を付けた文字盤には十字ラインを加え、アール・デコ様式にインスパイアされた往年のデザインを再現。さらに文字盤をわずかにカーブさせたほか、高く盛られらたインデックスを備えるなど、立体的な造形に仕立てている。 セイコーやノモスなどの良質な時計がノミネートされた同賞を制しただけあって、その満足度はかなり高いと言える。 【問い合わせ先】 ジーエムインターナショナル TEL.03-5828-9080
文◎Watch LIFE NEWS編集部