薄っぺらい「就活テク」に頼ってはいけない…面接で「長所」と「短所」を聞かれたときの正解
---------- 「あなたの長所と短所を教えてください」。面接でよく聞かれる質問だが、どう答えたらよいのだろうか? 新刊『面接官が本音で教える就活面接完全対策マニュアル』を発表した、キャリアカウンセラーで社会保険労務士の中谷充宏氏が、「受かる人の答え」と「落ちる人の答え」を教える。 ---------- 【写真】就活生もその親も必読!「一流ホワイト企業ランキング」TOP100
「偽りのキャラ」を演じる必要はない
長所を含め「自分の良い点」をアピールする必要がある質問に対しては、「応募企業が求めている人物像に合致するようなPRをしなければ」と、身構えてしまう人が多いようですが、そんな必要はまったくありません。 面接官が見たいのは、単純に「あなたの(人柄的な)良さ」です。合わせようとしすぎて偽りのキャラを演じても、必ずボロが出ます。 長所は「やさしい」「我慢強い」「冷静沈着」等、人柄の良さを表現できるものなら何でもOKですが、できれば「社会人として間違いなく役立つ長所」が良いでしょう。 ポイントは、「好感の持てる人柄だ」と感じてもらえないと意味がないので、長所を裏付けるエピソードの説明には工夫が必要だという点です。 後述の「OK!」例を見てください。 社交性の高さは社会人にとって必須の資質ですから、この長所は非常に好感度が高いと言えます。 加えて、「困難な状況の中で会得した長所」である点が、さらに好感度を増してくれるでしょう。 「現在の私の考え方」、そして「困難をポジティブにとらえられている点」というところも、非常に前向きです。
長所を語るエピソードは前向きさで締める
「好感の持てる人柄」と「前向きさ」は、特に学生の場合はイコールで結ばれます。 したがって筆者は、「長所を裏付けるエピソードは、前向きさで締める」を推奨しています。 ---------- 【「OK!」例】 「私の長所は、誰とでもすぐに打ち解けられることです。子供の頃、父の仕事の関係で転校を4度経験し、その度にゼロから人間関係を築くことになりました。 訛りがあったからか、からかわれたりもしました。露骨に皮肉を言ったり無視する人もいました。 それでも、自分から相手の懐に飛び込んで、少しずつでも関係を作っていくしかないと次第に腹を括るようになりました。 そんな経験を繰り返しながら、誰とでもうまくやれるという自信を持てるようになりました。 少々楽天的と思われるかもしれませんが、『話すことさえできれば、どんな人とでも親しくなれる』というのが、今の私の考え方です。 やっとクラスの皆とどうにかうまくやれそうだと思ったらまた転校、というくり返しで、当時は父を恨んだりもしましたが、今では良い経験をさせてもらったと、ポジティブに考えられるようになりました」 ----------