「ドラ1」の根尾昂や中村奨成に他球団からシビアな評価 「現役ドラフトでも欲しいと思わない」
■才能の片鱗見せていた細川や水谷 現役ドラフトを機にブレークした選手たちは、伸び悩む中でも才能の片鱗は見せていた。中日の主軸となった細川はDeNAで1軍に定着できなかったが、アレックス・ラミレス元監督に打者としての才能を絶賛され、新人の17年に高卒新人としては史上初のデビュー戦から2試合連続本塁打をマーク。20年にはファームで本塁打、打点の2冠に輝いていた。 ソフトバンクに在籍5年間で1軍出場がなかった水谷も、小久保裕紀監督が才能に惚れ込み2軍監督時代に熱心に指導していた選手の一人だった。福岡のテレビ関係者はこう証言する。 「水谷は外野の守備に不安を抱えていたため、選手層の厚いソフトバンクで1軍に昇格できなかったが、スイングスピードの速さ、球を遠くへ飛ばす能力はファームでも際立っていました。日本ハムに移籍して交流戦MVPを獲得しましたが、驚きはなかったですね」 ■「特徴のない投手になってしまった」 一方で根尾、中村はどうだろうか。根尾は入団してから内野手、外野手、投手とポジションがコロコロ変わったことに気の毒な部分はあるが、ファームで他の選手との違いを見せられなかったことも事実だ。野手の時は打力が課題だったが確実性が上がらず、22年シーズン途中の投手転向後も制球難が解消できない。好不調の波が激しい投球では、1軍昇格が難しくなる。チームは球団史上初の3年連続最下位に沈み、投手層が厚いとは言えない中で、昨年は2試合、今年は3試合登板にとどまっている。セ・リーグ球団のスコアラーは、厳しい見方を示す。 「投手に転向当初は多少粗削りでも勢いある球を投げていたが、その後はこじんまりまとまってしまったように感じます。制球力を改善しようという意識は見えますが改善されず、厳しい言い方をすれば特徴のない投手になってしまっている。現役ドラフトは他球団からの需要がなければ成立しない。今の根尾ではなかなか難しいんじゃないですかね」