甲子園ボウルをめざす準々決勝で法政大が勝利 敗れた中京大も奮闘、守備とラン攻撃で苦戦強いる
アメリカンフットボールの全日本大学選手権の準々決勝、「KURUME BOWL」が福岡県の久留米陸上競技場であり、関東1位の法政大学と東海代表の中京大学が対戦した。試合は前半を終えて9-0の法政大リードと拮抗(きっこう)したが、後半に着実に加点した法政大が30-6で勝った。法政大は、11月30日に江戸川区陸上競技場で関西2位で勝ち上がってきた関西学院大との準決勝に臨む。 【写真】中京大は、RB松元奏主将を中心としたラン攻撃で奮闘し1TD。最終的にランでは法政を上回る数字を残した
中京大、光った守備 前半をTDゼロに抑える
中京大のタフなプレーが試合を盛り上げた。序盤、関東覇者の法政大は、攻撃にほぼフルメンバーを投入していたが、中京大守備が2シリーズ連続で3&アウトに追い込んだ。ブリッツを多用し、法政大QB谷口雄仁(4年、法政二)に襲い掛かるQBサックもあった。中京大は、攻撃も進んだ。主将RB松元奏(4年、愛工大名電)が力強いランで前進し、ダウンを2度更新。法政大相手に0-0で第1Qを終えた。 法政大は第2Qの頭にK高城颯真(3年、法政二)がフィールドゴール(FG)を決めると、徐々に流れをつかみ始める。谷口からWR高津佐隼世(3年、佼成学園)、宮﨑航也(4年、千葉日大一)、藤田豪(2年、法政二)らへのパスで進んでFGを2本追加。しかし中京大守備の素早いタックルでTDは奪えず、9-0で前半が終わった。エースRB廣瀬太洋(4年・駒場学園)がリーグ戦のように走れず、法政大にとってはフラストレーションのたまる内容だった。
後半に法政が3TD、第4Qに中京大もTD
後半のキックオフ、中京大のリターナーがボールをマフしてこれを法政大が押さえた。ボールオン敵陣11ydという絶好のフィールドポジション。谷口がWR須加泰成(3年、足立学園)にパスを決めて、最初のTDを奪った。スコアは16-0。 ここまで最低限の失点に抑えてきた中京大にとっては痛恨だったが、奮起した松元が走る、走る。自陣24ydから始まったシリーズで連続してボールをキャリー。8回走って5度ダウンを更新し、約7分を使うロングドライブを見せる。最後はゴール前5ydから第4ダウンギャンブルでTDを狙ったが、4yd届かなかった。 第4Qに入ると法政は谷口から高津佐へのミドルパスで陣地を進めてTDを追加。中京大はまたも松元のパワフルランを中心に5度ダウンを更新し、75ydのロングドライブを遂行。最後は松元が3ydを走り切って、待望のTDを決めた。 試合時間は残り3分強。法政はQBを齊藤空大(あお、3年、駒場学園)に変えてランで前進して25ydのTDランを決め、30-6にスコアを伸ばす。 中京大は最後のシリーズで、QB石堂凌我(2年、中京大中京)がWR浦西燿己(あきし、3年、愛工大名電)、村瀬大地(4年、豊田北)、奥田渉稚(しょうい、4年、明誠)にパスを投げ分けてゴール前7ydまで進んだが、法政大DBクラッセン マイケル(3年、足立学園)がパスをインターセプト。時間を流して試合が終わった。