金融からダイヤモンド業界へ転身 「ケンジントン ダイヤモンズ」代表に聞く起業から子育てまで
WWD:ターゲットや顧客層は??
トンプソン:30~60代の女性が中心。ブライダル目的も多いが、節目やご褒美目的の自家需要が多い。ブランドというよりも、ダイヤモンドの本質にこだわる人が多い。外国人や芸能人、ジュエリー業界の顧客もいる。スタッフ全てが女性で、ダイヤモンドに関する資格を持っている。ダイヤモンドは大きい買い物。だから、ダイヤモンドの知識だけでなく、予算を考慮しながら選び方や買い方など親身にコンサルテーションしている。
マージンなしで他社より手に取りやすい価格を実現
WWD:他のジュエラーと違う点と一番の強みは?
トンプソン:強みは、高品質で天然のGIA鑑定書付きダイヤモンドをハイブランドの2分1~3分の1という適正価格で提供しているという点。業界最大手のデビアス(DE BEERS)のサイトホルダー(ダイヤモンドの原石を買い付ける権利を持つ会社)と契約しているので、予算に合わせて、希望の大きさや品質、カラーダイヤモンドなどを探すことが可能だ。多くの業者が提供するのは買い付けたものだが、われわれは、デビアスのサイトホルダーのシステムと連結しているため、約2万点のダイヤモンドをオンラインで見ながらコンサルテーションできる。品質にこだわり、メレダイヤモンドもカラーはF以上、クラリティーはVS以上、カットはトリプルエクセレントなので、輝きが違う。
WWD:他社より手に取りやすい価格で提案できる理由は?
トンプソン:ダイヤモンドの価値は明瞭。手に取りやすい価格で提供できるのは、中間業社を通していないのでマージンがないから。また、自社ECと表参道の小さなショールームで予約制で販売しているので、広告宣伝費や、店舗スタッフ、家賃などのコストを抑えて適正価格でいいものを届けられる。
WWD:ブランド認知度アップはどのようにして図っているか?競合ブランドは?
トンプソン:マーケティングツールの主軸は、インスタグラム。モデルや芸能人とコラボしてインスタライブの配信を行ったりする。このスタイルのブランドはなく、競合はほぼないと思う。