自宅前にN党立花氏「デマ広がることに恐怖」と百条委・奥谷委員長 斎藤知事は把握せず
兵庫県知事選で再選された斎藤元彦氏が19日、知事に就任。2期目の就任会見で「SNS(交流サイト)は大きなポイントだった」と選挙戦を振り返った。一方、知事選を巡っては、斎藤氏の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員らに対し、SNSなどで誹謗(ひぼう)中傷が横行。斎藤氏は詳しく把握していないとしつつ、県として条例制定を含めた対応を検討中だと説明した。 【比較してみる】兵庫県知事選 立候補者らの動画再生回数 インターネット上には、百条委の委員が斎藤氏の疑惑を捏造(ねつぞう)したなどとする説が流布され、「斎藤知事をハメた兵庫県議の面々」として委員らの顔写真を並べた画像なども出回った。 百条委の奥谷謙一委員長によると、斎藤氏を支援するとして知事選に立候補した政治団体「NHKから国民を守る党」党首、立花孝志氏が奥谷氏の自宅前で演説し「出てこい」などと発言。その模様を動画で公開した。 SNSでは「クズ」「噓つき」など奥谷氏を中傷するメッセージが飛び交った。奥谷氏は母親を避難させたと明かし、「デマが広がることに恐怖を覚える」と述べた。 別の委員はSNSの投稿に身の危険を感じ、事務所を閉鎖。事務所周辺では他県ナンバーの車両やスマートフォンを手にうろつく若者をよく見かけるようになり、家族を含めて身の危険を感じているという。 斎藤氏は昨年、自身がSNSで「大変恐ろしく身の毛のよだつ思いをした」として、SNSでの誹謗中傷を防止するための条例制定を進める方針を明言。19日の会見では「誹謗中傷は控えていくことが大事。SNS条例の制定については(担当部局で)検討をしていると思うので、引き続き準備や検討を続けたい」と述べた。