大阪府・吉村知事が定例会見5月14日(全文4)早期に危険察知する仕組み必要
病床や宿泊療養施設の確保をどう考える
毎日放送:あと1点、現状ではコロナの感染者数がかなり減ってきている状況ではあります。第2波、第3波が来るかもしれないんですけれども、現状、宿泊療養などで、今日もありましたが、現在1500室を6000室分、確保すると。あと病院に関しても空いている病床を確保するというふうなことで今1000であったり広げていくというふうなことなんですけれども、先日の専門家会議で稼働的な病床の確保の在り方というのは言われてたと思うんですけれども、その辺り現状が続いた場合にこういった病床の確保であったりとか、宿泊療養者の部屋の確保であったりその辺りどのようにお考えになられてますか。 吉村:まず宿泊療養施設については、これは一定数の数の確保というのはやっていきたいと思ってます。今1500室ありますので十分確保はできています、今の状況だと。ただ次、第2波、第3波がいつくるか分からないので、そこはしっかり確保していきたいと思います。急激に増えるってことはないかも、増やすっていうことは、予算は組みますけどね、急激にこれを、じゃあ5月中に、6月中に6000にするということはないと思いますが、それは状況を見ながらですけども、それは確保していきたいと思ってます。 大事なのは、やっぱり重症病床ですよ。今188確保してます。今、重症病床の使用率が約20%台になってると。逆に言うと80%稼働してないということになります。これはよく考えなきゃいけないのが、病気はコロナだけじゃないですから、例えば脳梗塞で倒れられた方、交通事故に遭われて重傷になられた方、皆さんICUを必要とされます。ですので、そういった意味では、そこが、コロナの病床が空いてくる日が続くんであれば、これはそういったところにも使えるようにというのは、やっぱりこれは合理的な考え方だし当然の考え方だと思います。
病床確保は非常に難しい
ただここでもう1個、考えなきゃいけないのが実はコロナの病床確保というのは非常に難しくて、これは国も診療報酬もそんなに、上げてくれてはいますけども、ほかの病気とか、ほかのけがと比べたらそこまで高くないという状況だし、コロナの場合はそういう意味で受け入れたら受け入れるほど赤字になるという構造になってます、診療報酬上は。非常にたくさんのお医者さん、看護師さん、未知のウイルスなので、が、治療に当たることにもなります。それからベッドの使用期間、これも非常に長いです、ほかの病気とかと比べて。そういった意味でいくと非常に確保しづらいんです。 だからいったんもし188っていうのを減らしてしまうと、じゃあ次、確保するっていうのが、もしうわっと増えてきたときに確保できない状況になる、これも当然あり得るわけで、そのときに、ベッド数ないやんかって言われたら、これはもう、それを受け入れますかっていう単純に僕もやっぱり言えないです、これは。なので、府民の皆さんにね。ほかの病気で使ってるんだから、それはなくても仕方ないでしょ、やっぱり言えない。このバランスがものすごく難しいんです、このコロナの病床確保っていうのは。ホテルは、これは確保できますけどね。これを確保しても病床は減らないから。 でもICUっていうのは今、大阪に1000床です。500床がICUで、HCUっていうちょっと下のところが約500床、全部で1000床なんです。そのうち188を今コロナで確保してもらってますから、そういった意味ではコロナの患者数が減ってきたら、そこはちょっと圧縮するっていうのは、現場の先生からしたらこれは当然の合理的な判断だと思います。でも、わっと上がってきたときに、じゃあ確保できてなかったら、これは今度、受け入れられないってことになるので、そういった意味で僕が今、考えてるのは、きちんと188床、まずこれを確保してくださいと。もしコロナが増えてきたときには、きちんとコロナで対応できるように、これは必ず確保してくれと。ただその間、何か稼働的に動かせるような仕組みがつくれるんであれば、それはありうるんじゃないか。そこを今、実務方に指示をして、病院の皆さんとも現場の皆さんとも議論して今、何が一番いいだろうかっていうのは進めてる最中です。