新型コロナ専門家会議が会見(全文1)医療供給体制の強化が喫緊の課題
政府の新型コロナウイルス対策専門家会議は1日夜、同会議の第10回会合後に記者会見を行った。 【動画】「『感染拡大地域』では一斉休校も選択肢」専門家会議が見解 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「『感染拡大地域』では一斉休校も選択肢」専門家会議が見解(2020年4月1日)」に対応しております。 ◇ ◇
最新の情報に基づき状況分析を更新
司会:じゃあ、各社よろしいですかね。じゃあもう定刻も過ぎてますので早速始めたいと思います。じゃあ、まずは説明のほうをよろしくお願いします。 脇田:よろしくお願いします。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議、座長の脇田と申します。3月19日に新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言という形で発表させていただきましたけども、今回、また2週間たちまして、本日付でまた最新の情報に基づきまして状況分析を更新し、提言を行うこととしましたので、これからご説明をさせていただきます。じゃあ尾身先生から内容について説明をお願いします。
都市部を中心に感染者が急増
尾身:はい。これマイクいいですか。はい。どうも、尾身でございます。よろしくお願いします。今日の状況分析・提言は3つのパートに分かれています。最初が状況分析、2番目が今までの対応での問題点・課題、それから3番目が提言ということであります。 まず1の状況分析ですが、大事なことは、都市部を中心に感染者が急増しているということだと思います。こうした地域においては、皆さんご承知のように、クラスター感染が次々と報告され、感染源、リンクが分からない患者数が増加していることが特徴だと思います。 さて、皆さんおなじみの実効再生産数というものですけども、これまで1を中心に上がったり下がったりということがあったと思いますけど、今回、初めて、これは3月の21日から30日までの確定日データに基づく推定値ですけども、今回、東京都で初めてこの実効再生産数が1.7という数字をお示ししました。もちろんこれは今後も、この変動については注視していく必要があると思います。 それから海外からの移入感染者についてですが、3月の上旬までには全陽性者数に占める海外からの感染者の割合は単に数%でありましたけども、3月11日前後からかなり急激に増加し、3月22日、3月23日にはその割合が4割近くを占めるようになっています。 以上の状況から、わが国では、いわゆる諸外国で見られているような爆発的患者急増、いわゆるオーバーシュートは見られていないが、都市部を中心にクラスター感染が次々と報告され、しかも感染者数が急増している。そうした中で、ここで大事なことですが、医療供給体制が逼迫しつつある地域が出てきており、医療供給体制の強化が喫緊の課題となっています。