コンバージョン率が高い=良いECサイト? CVRを評価するときの注意点とは
そう。売上規模が大きいECサイトだからといって、コンバージョン率が高いとは限らない。その理由は「コンバージョン率」の計算方法にあるんだ。ヒントは、コンバージョン率が「割り算」で算出する数値だということ。
あ、わかった! 「割り算」の分母と分子の関係性だ!
その通り! コンバージョン率は「コンバージョン数(受注件数)÷セッション数(アクセス数)」で算出される。コンバージョン率が上がったり下がったりするのは、必ずしもコンバージョン数(分子)が上がったり下がったりするからではない。セッション数(分母)が上がったり下がったりしても、コンバージョン率は上下するんだよね。
と言うことは、セッション数(分母)が下がるとコンバージョン率が上がっちゃうわけか。
そうなんだよ。売上規模が小さいECサイトほど「サイトを知っている人」が対象になるので、実はコンバージョン率が高い状態になりやすい。売上規模が大きくなるとECサイトへの「一見さん」のセッション数も大きく増える。そうなるとコンバージョン率が低くなるんだよね。 こう考えると、コンバージョン率が高いことが必ずしも良いことなのか、わからなくなってくるでしょ?
高ければ高いほど良いと思っていました。「割り算」って難しいなぁ~。
「割り算」のデータ項目って実は奥が深いんだよ。ある程度データに慣れないと直感的に正しい判断ができない。コンバージョン率はコンバージョン数とセッション数との割り算だから、「セッション数を論じずにコンバージョン率を評価する」としたら、ちょっとズレてるんだよね。
肝に銘じます。
個人的には「割り算」のデータ項目よりも、「足し算」のデータ項目を気にする方が建設的だと思うよ。「割り算」のデータ項目とは違って、「足し算」のデータ項目は基本的に「増えれば増えるほど良い」だからね。 セッション数、コンバージョン数、SNSフォロワー数、定期購入者数――ネッタヌ君、他には?