【『No No Girls』レポート#7】ちゃんみなが伝えたかったクリエイティブの大切さ「自分で書いた歌詞・メロディは我が子のように愛おしい」
「アーティストとしての第一歩、おめでとうございます」
そしていよいよ本番当日。配信ではEチームから発表が始まった。 フードをかぶった3人がステージに現れる。緊張感のあるピアノの旋律とともに<ジグノビートガキキタイナ>と流れると、3人はフードを脱ぎ、踊り始めた。 ゆるやかにビートに乗りながら3人でかけ合ってサビを歌うスタイルで、同じトラックでパフォーマンスしながらもソロパートの多かったDチームとはまた違った仕上がり。JISOOは不敵な笑みにいらだちをにじませた表情で、MOMOKAは眉間にしわを寄せながら怒りに満ちた顔つきで、STELLAはもがく自身の心情を全身で、表現していく。 個性がはっきりわかれたEチーム。ちゃんみなは、STELLAのキャラクター性、JISOOの新たな一面を見せたパフォーマンス、MOMOKAのラッパーとしての能力、それぞれを評価した。 続いてはFチーム。リラックスしたムードのトラックだが、振り付けには細かなリズムがいくつも取り入れ、観客席からは時折「おお!!」と声が上がる。儚げな立ち振る舞いをみせるSAYAKAも、テクニカルなパフォーマンスを見せるNAOKOも目を引くものがあるが、なによりもやわらかいイメージの強いFUMINOが、イタズラっぽい表情をコロコロと変えて見せているのがおもしろかった。 FUMINOの変化にはちゃんみなも驚いたようで、「今までパフォーマンスするとき、表情が“石”みたいだったと思うんだけど、今日は“はんぺん”みたいだったんですけど(笑)。やわらかくなったってこと」とまずは話し始める。するとFUMINOは、「ふたりと音楽を作ってから、なんかもう楽しくてしょうがない。もう、楽しいっていうふうになって」と興奮気味に話す。 候補生が曲作りの楽しさを知ってくれたことに、ちゃんみなもうれしそうだ。「これがクリエイティブで私が伝えたかったことのひとつ」でもあったという。カバー曲と自作の曲では、見てほしいところや聴いてほしいところの、大きさ、幅、深さがまったく違うのだとか。そして、最後にちゃんみなはこう語った。 「自分で書いた歌詞・メロディは我が子のように愛おしいんだよね。それをできるだけかわいくきれいにラッピングして、みんなにお届けしたいっていうこの気持ちが、パフォーマンスの底力を上げるんですよ。だから作曲においてこのパフォーマンスができたっていうのは、すごくいい宝をもらったねって思います」 続いて4次審査最後となるGチームの発表だ。ギリギリまですれ違いが続いたが本番はどうなるか。 曲が始まると眠りから覚めたように起き上がる3人。互いに顔をあわせる仕草も多く、仲間とたわむれるようなリラックスしたムードが流れる。その反面、各パートには“No”と縛りつけるものからの解放を願う歌詞が続く。 <巡り合う 希望のカギ/Pain is beauty 道がわかる/あの子の痛みも 美しい武器にする/We are No No Girls>(AMI) <しばりからの解放/そんな勇気どこにあるの/朝に目を覚ましても/変われない/ただ出口で照らしていて/気がつけばもうsun goes down/目を閉じる 色が変わる/過去の自分の強さも絡みついてアザになる>(YURI) <どうかあなたの正しさを信じて/荷物は今だけおいてきて>(KOKOA) 後半には3人で励まし合うようなかけ合いも続いた。痛みを分け合いながら仲間とともに前に進む、そんな彼女たちの意志が伝わるパフォーマンスだった。 SKY-HIが「一番向かい合うシーンが多いチームだったのかなと思うんですけど、何か意識しましたか?」と聞くと、KOKOAが合宿の様子や歌詞をみんなで仕上げていったことを説明。そのバイブスを共有しながらパフォーマンスしたい気持ちがあったという。 SKY-HIにもそれがよく伝わってきたようで、「声にもダンスにも出ていて、観ていてすごく幸せな気持ちになりました。音楽っていいなと思わせてくれてありがとうございます」と評価した。 こうして4次審査は終了。結果発表の前に、まずはちゃんみなからの挨拶が。 「これ全員に言ったかわからないけど、リリースされます」 とあっさり重大発表。知らなかった候補生は、まさかの展開に驚きが隠せない。 そんな彼女たちの表情に思わず声を出して笑いつつも、「みんなの歌詞も乗るし、みんなの本気の声がみなさんにも届くということで。アーティストとしての第一歩、おめでとうございます」と続けた。 次回はついに4次審査の結果発表へ。全員が全身全霊をささげたクリエイティブ審査。ちゃんみなが5次審査へのパスを渡した候補生とは誰なのか──。 【『No No Girls』Ep.08配信予定】 ■2024年11月22日(金)20時~
文=奈都樹