【『No No Girls』レポート#7】ちゃんみなが伝えたかったクリエイティブの大切さ「自分で書いた歌詞・メロディは我が子のように愛おしい」
候補者全体の絆に助けられたFチーム
一方で、FとGチームに与えられた課題曲のトラックはR&B。ちゃんみないわく「本当に本当に大好きなトラック。初心者でもやりやすい」という。このトラックは本審査のHip Hopトラックも提供したプロデューサー・JIGGが手がけたもの。シリアスなHip Hopトラックとは打って変わり、透明感のあるキラキラとしたギターリフが印象的なトラックになっていた。 SAYAKA、NAOKO、FUMINOのFチームは、宿舎で作業を始めた。3人でアイデアを出し合いながら曲作りを進めていき、この日のうちに曲はほとんど完成した。 プリプロも順調だった。できあがった曲をちゃんみなに聴かせると、「すごいよ、この完成度。1日でここまで持っていったのはすごい。超いい出来だと思う」と大絶賛。プリプロはあっという間に終了した。 振り付けはNAOKOが引っ張る。ダンス歴約11年の彼女は、経験の長さだけでなくセンスもずば抜けているようだ。候補生全員で行われたダンスレッスンでは、講師のMiQaelに呼ばれて、ダンス世界大会に優勝したKOKOとともにみんなの前でパフォーマンスする場面も。 心強いメンバーがいることもあり、振り付けもすぐに決まっていくFチーム。何もかも順調だ。しかし、才能のあるメンバーたちを目の前にして強い劣等感に苛まれてしまうメンバーがいた。 「ダンス初めての子もいるじゃん。その子はダンス未経験なのに私よりうまい。遊ぶ時間を削って練習してきたのに全然できない」 焦りと悔しさで涙を流すSAYAKA。様子がおかしい彼女を心配したのだろう。数人の候補生が彼女の話を聞いて励ましていた。 またボイストレーニングに入ると、講師のりょんりょん(佐藤涼子)先生から何度も指摘されてしまう。その一方、NAOKOは歌もできた。ハッキリと物を言うりょんりょん先生が、彼女の歌唱には「うまいな……」とこぼすほどだ。SAYAKAはピアノ歴約16年で絶対音感もある。それなのに歌でもNAOKOに遅れを取ってしまう。 「NAOKOちゃんが自分の歌い方を確立しているのを見て、なんでこれできないんだろう自分と思って落ち込んだ。っていうか悔しい」 合宿中は何度も泣いていたSAYAKAだが、これまで彼女のメンタルを支えていたのは双子の妹だ。高校時代にも精神状態が不安定な時期があったというSAYAKAをずっと見てきた。 そんな妹はこのオーディションにも気にかけている。合宿で心細くならないようにと、恐竜のぬいぐるみをプレゼントしたそうだ。SAYAKAはそのぬいぐるみをうれしそうにスタッフに見せていた。 そんな妹とともに現在SAYAKAの支えになっているのは、ライバルでもある候補生だ。候補生たちもまたSAYAKAと似たような焦りや不安を抱えているのだろう。SAYAKAに共鳴するように、候補生たちはチームの枠を超えて互いに励まし合っていた。彼女は4次審査への意気込みをスタッフにこう語る。 「みんなが優しい顔で聞いてくれて。ライバルだけどライバルじゃないみたいな。みんなで次に進めるように信じてお互いがんばります」