【チャンピオンズC】昨年2着ウィルソンテソーロ 小手川準調教師「GⅠに恥ずかしくないデキで」
[GⅠチャンピオンズカップ=2024年12月1日(日曜)3歳上、中京競馬場・ダート1800メートル] 昨年の2着馬で、前走のJBCクラシックを制したウィルソンテソーロ(牡5・小手川)がリベンジに向けて好気配だ。輸送を翌日に控えた29日朝は美浦坂路で調整し、4ハロン64・7ー15・0秒をマーク。小手川調教師は「(キャンターの)おろしがけに力みがなくて、それでいてすごくストライドもいいので、いい走りだったと思います。体重も輸送込みでちょうどいいかなと思います」と雰囲気の良さに目を細めた。 そんな同馬のキーワードは〝もっと〟だ。現在5歳秋。サラブレッドとしての完成期を迎えていてもおかしくない時期だが、鞍上・川田は会見で「もっと良くなれると思っています」と伸びしろに太鼓判を押した。これには指揮官も「あれだけのジョッキーなので、ああやって言ってくれるのはこちらとしてもうれしいですね。すごく毎回毎回成長を褒めてくれたりしているので…。返し馬で乗ってもらって『素晴らしいデキだ』って言わせようという思いで、毎回担当の榊原さんとやっています」と意気込む。 名前が挙がった担当の榊原調教厩務員は、シンボリ牧場で〝皇帝〟シンボリルドルフ(1984年の無敗の3冠馬)に携わるなど百戦錬磨の経歴を持つ大ベテラン。小手川師は「すごいキャリアの人なんですけど、今日も『こういう馬に乗っていると、もっともっと馬乗りがうまくなりたい』と言っていて…。もっともっと…って向上心を持っている人はすごいなと。そういう人と働けていることは自分もすごく財産になっているので、見ていて勉強になることばかりですね」と最大限の敬意を払った。この〝もっと〟に忠実な陣営のマンパワーこそが、ウィルソンテソーロの躍進の大きな原動力となっているのは間違いない。 今回は今までに先着を許した相手が揃った。トレーナーは「レモンポップは本当に強いなと思いますし、戦うにはこっちもいい状態でないと失礼だと思う相手なので。他にもクラウンプライドなど悔しい思いをした馬はたくさんいるので、GⅠに恥ずかしくないデキで持っていきたいと思います」と闘志を燃やす。悲願のJpnⅠのタイトルを手にした今、〝もっと〟高く、遠くへ。ウィルソンテソーロの躍進はまだまだ続きそうだ。
東スポ競馬編集部