長年大企業で貢献してきたのに、いったいなぜ…転職市場で「嫌われる人」の特徴
「チェッカー体質」は、転職市場では嫌われがち
転職市場において、大きい組織の経理経験者は「ミスが気になりすぎる」チェッカー体質である点も警戒されます。 お金の計算をスケジュール通りにこなす経理の仕事では、基本的にミスが許されません。上司は部下の仕事に「ミスがないか」チェックすることになりがちです。組織が大きくなり、お役所的な性格が強くなればなるほどチェッカー体質が強まります。 この経理&大組織的な「ミスが気になる」チェッカー体質は、転職市場で嫌われるだけでなく、フリーランスにも向きません。 なぜならフリーランスは「売り物」を自分でつくります。つねに新たな「売り物」をつくり続けなければなりません。それには旺盛な好奇心とチャレンジ精神が必要です。ここで「ミスが気になる=失敗を恐れる」性格ではチャレンジができません。 「消極ミス」と「積極ミス」は似て非なるもの 「ミスしない」ことは「チャレンジしない」ことの裏返しです。実際に新しいことを始めてみると、うまくいかないこと、ミスすることの連続。そこでいちいち落ち込んだり、誰かを責めていては先へ進めません。 やるべきことをやらずに失敗した消極ミスは落ち込むべきですが、前へ出てやらかした積極ミスは落ち込んではいけません。また積極ミスを犯した部下は責める前に、その積極性を称たたえてやらねばなりません。自分に対しても他人に対しても、消極ミスと積極ミスを区別することはとても大切です。 この点、十把一絡げに「ミスが気になる」気質の人は注意が必要です。「ミスに対して敏感」になりすぎ、お店で店員にクレームをつけるようになると危ない。積極ミスを歓迎し、ガンガン失敗をやらかし、人間関係で痛い目を見てはじめて新しい仕事がつくれます。フリーランスにおいてミスより怖いのは「何もしないこと」です。 田中 靖浩 作家/公認会計士