藤原彰子役も話題! 見上 愛さんに教わったこと。「男は」とか「オヤジは」とか主語を大きくして語ってはいけません
樋口 舞台を見に行かれる以外に、ブライベートで楽しみはありますか? 見上 趣味で、中高の同級生と雑誌を作って売っているんです(※1)。演技以外の表現の場として、皆で作るのがすごく楽しくて。あと、息抜きにアニメもたくさん見ます。 樋口 今、雑誌業界では廃刊が続いたりして調子が悪いんですけど、そういうなかで紙の雑誌を作りたいと思ったのはなんでですか? 見上 純粋に紙とか、印刷のインクがめちゃくちゃ好きなんです。普段からこの紙でこの印刷をやりたいっていうのをよく考えていて、それが始まり。あと雑誌『STUDIO VOICE(スタジオボイス)』(※2)が好きで、高校の時に皆でアーカイブをちょっとずつ買って集めて回し読みしてました。 樋口 随分昔の雑誌です。希望がありますね。若い人の中から、紙の良さっていうのが伝えられると、雑誌もまだまだいけると思いました。文章も書きたいんじゃないですか? 見上 書きたいです。最近雑誌のコラムをやらせていただいたりする機会があって、文章を書くのは好きだなと思います。昔、劇評とかも書いてました。 ※1 見上さんが編集長を務める『マフィン マガジン』。2023年6月に創刊。個人自由(Liberty)を合言葉に「遊び」をテーマにした雑誌。 ※2 1976年創刊のカルチャー詩。旧流行通信社が発行。文化人や芸能人の読み応えあるロングインタビューや、独自の視点で同時代のカルチャーを鋭く切り取った記事が人気だった。紙の雑誌は2009年に休刊。
「主語を大きくしない世の中になってほしいです!(笑)」(見上)
樋口 最後に、LEON読者である40~50代のオヤジ世代に、何かアドバイスをいただけないでしょうか。こういうことするのはNGとか、好印象だよとか。 見上 結局、個人と個人の関わりだから、世代で区切っても仕方ないかなって思っちゃいます(笑)。それぞれの気持ちでそれぞれ解決していくことなので。主語を大きくしない世の中になってほしいです! 一同 笑 樋口 そうですね、反省します! 「男は」とか「オヤジは」とか、主語を大きくするのは! 僕が23歳の時はそんなこと考えたこともなかったですが(笑)。見上さんのそのめちゃくちゃしっかりしたところは、親御さんの教育の賜物なのか、あらかじめあったものなのか……⁉ 見上 両親はニュースを見て自分の意見を言いあうような人たちで、私にも小さい時からどう思う? って聞いてくれましたし、中高でもディベートや論文があって、自分の哲学を持つことが良しとされる教育環境にいました。それが今の自分に影響しているのかもしれないです。 樋口 もう、文句のつけようもありません!(笑) 年の離れたお兄さんもいらっしゃるそうですね。家族の中でも大人と同等に扱われるような感じだったのかなと。 見上 6個上の兄がいますが、小さい頃はたくさん甘やかして、可愛がってもらいました。でも私が中学になるタイミングで地方の大学に進学したので、1人っ子でいる時間が長かったんです。親と1対1とか、2対1で会話をするみたいな時間も多かったので、少しはしっかりしたのかな(笑)。 樋口 これだけ頭がいいと、こっちが学ばせてもらっている感じです。今日は、色々話してくださってありがとうございました! 見上 そんなことないです(笑)。ありがとうございました。