アジカン後藤正文と藤枝市を街歩き 「蔵」と滞在型スタジオの可能性をLOSTAGE五味らと語り合う
みんなでアイディアを出し合えば「夢」は広がる
一今回のクラファンで集まったお金はスタジオの改修に使われますけど、今後を考えていくと、宿泊スペースの資金はまだ足りないんですよね。次のプランについても伺っておきたいです。 後藤:うん。次のプランとしては、スタジオの隣のビル。これをどうやってお金集めて事業化していくのかっていうところで。特に2階はほんと誰でも泊まれるゲストハウスにしたくて。このスタジオを応援したい人たちが泊まれる場所。 五味:食べて応援、みたいな? 後藤:そうそう。泊まって、スタジオ使ってるようなミュージシャンたちを応援する。泊まってくれる人たちがいることでスタジオが活性化する。 五味:画期的やな、それ。 後藤:そうしないとね、維持費とか人件費が賄えないので。ゲストハウスがあって、人が毎日泊まってくれると、ある程度回っていく。だからほんと、応援したい!なんて気持ちがなくても泊まってほしい。海外から観光で来た人がAirbnbみたいな感じで泊まってくれるだけでも全然いいし。それは俺たちだけじゃなくて、藤枝の人たちも嬉しいからね。 五味:そうね、街に人が来てくれる。 後藤:藤枝ってもともと東海道五十三次の宿場町なので。 五味:宿場町なんや。次それ曲にする? 前の江ノ電のアルバムみたいに。 一『サーフ ブンガク カマクラ』? 五味:次は東海道。53曲(一同爆笑)。 後藤:人生が終わるよ、たぶん(笑)。「あの人まだ東海道の歌作ってるよ。今やっと名古屋くらいまで来たらしいじゃん」みたいになる(笑)。 岩谷:分担してやればいいんじゃないですか? ここから半分はあのバンドに、みたいな。それで、終点の新宿まで。 一その参加バンドもここで募集しましょうか(笑)。でも、ミュージシャンだけじゃなく、音楽ファン、街の人たち、みんなで盛り上がるといいですね。 後藤:うん。音楽と地域を結ぶものになると思うし。ビル3階のコミュニティスペースだと30人くらい入るアコースティック・ライブができそうだし、ちょっと歩くともっと大きな倉庫があって、そこは100人とか150人が入れる。蓮華寺池の奥には野外の音楽堂もあるし。だから意外と展開はいろいろできる。バンドマンがレコーディングに来て、ちょっとライブもやって、それでレコーディング代が浮いたりするのも面白いかなって。あとは自分たちでクラファンを立ち上げて「レコーディング見学できる権」みたいなリターンを作るとかね。 五味:あぁ、泊まれたらできるよな。レコーディングの現場ってお客さんにはわかんないですもんね。ライブは行けるけど。 後藤:そう。ファンの人も泊まって見学できる。そうやってミュージシャンの金銭的な負担をなるべく軽くしてあげるような場所でありたいから。 一見学できる権とか、コーラス参加権とか、今までなかったから嬉しいですよね。レコーディングそのものがイベント化する。 後藤:地元でバンドやってる高校生に、現場を開いてあげたりするのもいいよね。10人とか入ると難しいかもしれないけど、2、3人がずっと見学してるとか、そういうのはありえると思うし。だから、そういうことも含めてみんながアイディアを出してくれると。「こんなこともできます?」「やってみようか」って言える場所。だいたい商用のスタジオだとダメって言われるから。 五味:まぁそうなるよな(笑)。誰も言わないし思いつかない。ここはいい意味でユルさがあるから。 後藤:うん。盗まれちゃいけない機材だけきっちり守っていけば、そうやってみんなが参加して、回っていく場所になると思う。 --- アーティストを支援する、地域と音楽をつなぐ滞在型音楽スタジオを作る。#AVMS 支援受付期間:2024年9月27日(金)~12月15日(日)
Eriko Ishii