身内も少なくなり、私が「法事」を担当することになりました。読経で呼ぶお坊さんに料金のことを聞くと「お気持ちだけで」と言われたのですが、「気持ち」ってどのくらいですか?
法事でお経を読んでもらった際に、お坊さんに渡す費用をお布施や読経料といいます。金額についてはお気持ちでといわれ、どれくらい渡せばよいか分からず困ったという経験がある人も多いでしょう。本記事では、お布施や読経料の相場を紹介します。 ▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?
法事でお坊さんに支払うお布施とは
お布施とは、法要や法事をしてくれたお坊さんに対してお礼の意味で支払われるお金です。お布施は一般的な売買の支払いとは異なる性質を持ちます。お坊さんに対して感謝の気持ちを表す行為であるため、金額が設定されていないケースも多いようです。 また、法事の謝礼としてお布施を渡すときのマナーが存在します。封筒は無地のものを用意して、表に濃い墨でお布施と書きます。その下に名前または家名を書いてお金を包みましょう。封筒の裏には包んだ金額と住所を記載します。 お布施をお坊さんに渡すタイミングは宗派によって多少違いがありますが、葬儀の前もしくは葬儀が終わった後の食事の席で渡すのが一般的です。お布施は切手盆に載せるか、袱紗に包んで渡しましょう。また、渡す際は名前がお坊さん側に向くようにします。 ■読経料とは お経を読んでくれたお坊さんへ渡すお礼を読経料といいます。お布施とほぼ同義で使用される場合も多い傾向です。また、読経料についての考え方は菩提寺によって異なります。菩提寺が格式高い場合は、読経料として渡す費用が高くなるケースもあるでしょう。 また、地域によって費用に差が出ることもあります。お気持ちでといわれて金額に迷ったら、葬儀社のスタッフや同じ地域に住む方に相談してみましょう。 ■戒名料とは 戒名を付けてくれたお坊さんへ渡すお礼を戒名料といいます。戒名とは、もともと出家した修行僧が仏門に入って戒律の世界で生きる証として付けられる名前です。 現代においては、在家でも仏教徒が亡くなったときに寺院のお坊さんによって戒名が与えられます。浄土に導き無事成仏できるようにと故人に授けるそうです。なお、浄土真宗では戒律がないため戒名ではなく法名が授けられます。また、日蓮宗系では法号といいます。 戒名料もお気持ちといわれ、料金が定まっていない費用の一つです。読経料と同様に宗教や地域、寺院の格などによっても異なるため、金額が分からない場合は葬儀社や地域の方への相談がおすすめです。