「もっと早くやればよかった!」 溶接なしで薪ストーブを作ったら…… 試行錯誤の“驚きの展開”に「羨ましい」
溶接の工程なしで自作した薪ストーブが「楽しそう」とYouTubeで話題です。投稿は、記事執筆時点で27万回以上再生されています。 【画像】完成した薪ストーブ 動画を投稿したのは、たき火や炭作り、手作りストーブなどについて発信しているYouTubeチャンネル「ハナココ」。以前は、炭のかけらや粉で作ったリサイクル炭や、雑草とスギの葉で作った炭が話題になりました。 今回は、溶接不要で誰にでも作れるという実用的な薪ストーブを紹介。ペール缶(バケツ型のスチール缶)をベースに、30センチの薪を燃やせる手頃な大きさのストーブを作ります。 これを作ろうと思ったのは、専門メーカー「ホンマ製作所」製の薪ストーブの扉のカーブと、ペール缶のカーブの形状がほとんど同じであることに気が付いたからだそうです。 なお、動画で説明している薪ストーブの構造は屋外利用を前提としたものとなります。 薪ストーブの扉はのぞき窓付きのものを取り寄せ中なので、のぞき窓のないタイプの扉で寸法を合わせながら作業を進めていきます。まず扉の形をなぞって場所決めをし、電動カッターで薪を入れる入り口を作りました。 扉は蝶番でペール缶に取り付け、打掛錠を引っ掛けるための金具を缶のほうに取り付けます。 次に扉の下に空気取り入れ口を作り、このときに切り取った部分をそのままフタにして蝶番と一緒にペール缶に取り付けます。また、開閉のためのノブも装着しました。 扉の逆サイドの上部には煙突を設置。煙突サイズの円形の穴を開け、穴の内縁を少し残して外側にくるっと巻くようにすることで、煙突をはめたときスプリングのように機能して固定されるようにします。 ところが、実際に煙突を差し込んでみると、抜けてしまうことが判明。そこで、今度は穴の内縁を逆に内側へ巻き込み、煙突パイプをペール缶の内側へ押し込んで固定することにします。 缶の内側には、炎が煙突のほうへ行かないようにして煙だけを排出する火止めパーツも自作し、取り付けました。 缶の底には、バランスを取るオモリとしての作用と耐熱効果を狙い、パーライトモルタルを厚さ1センチほど流し込んで固めます。さらに、吸気口をふさがず、炉内へ空気を行き渡らせるためのロストル(火床)には、使えなくなった草刈機の刃に足を付けて流用しました。 なお、煙突のパーツは、ストーブを使わないときにバラして缶の中に収められます。このちょうどいいサイズ感もメリットと言えそうです。 完成した薪ストーブを屋外で実際に使ってみます。割った薪を入れて着火してみると順調に燃焼しますが、市販の薪ストーブよりは少し火力が弱いようです。しかし、ハナココさんは「おき火の状態で長く燃えるので燃費がいい」と前向きに解釈。1時間以上燃え続けるそうなので、確かにのんびり暖を取るには良さそうです。 扉を開けて中の温度を測ってみると600度でしたが、ロストルの下は36度、パーライトモルタルの部分は25度でした。これなら熱を気にして置き場所に困ることはなさそうです。 しかし、着火から40分ほど経過したころ、扉の隙間など煙突以外からも煙がもうもうと出てくる事態に。排気効果を高めるために煙突を伸ばしてみましたが、煙がなかなか収まりません。扉の耐熱ガラスもすすけてしまい、中を見ることができなくなってしまいました。 ひとまずこの場は扉を開けるなどして空気供給量を調整し、なるべく煙が出ないようにしてみます。今後、空気取り入れ口の増設や火止めの改良をしていくそうです。 煙突以外からの煙を抑えるコツがつかめてきたところで、天板(ペール缶の上部フタ)に鍋を置き、そこへ具とスープが一緒になった冷凍うどん、もやし、キムチを入れて鍋焼きうどんを作ります。おいしそう! 改善点はあるとはいえひとまず成功といえる仕上がりに、コメント欄では「おみそれいたしました」「見た限りだとほんと簡単に作れそうに思えます」「理想のサイズですね」「色々作って試せるハナココさんが羨ましい」と評価する声が。一方で、改善点や耐久性についての意見も多く見られました。 ハナココさんはYouTubeチャンネル「ハナココ」のほか、InstagramやXでも情報を発信中です。 動画提供:YouTubeチャンネル「ハナココ」
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