デシャンボーが全米OP優勝に王手をかけた55ヤードのバンカーショット なぜ“クラブを持たずに”素振りをしたか?
「ヘッドを砂にぶつけなければ」と考えすぎない
この状況から打つ場合、まずは2通りのうちどちらの打ち方が自分のイメージに合うかを考えて番手を選びましょう。打ち方を変えるときは、フェースを開く度合いを少なめにしてハンドアップに構えるのがコツ。手元を高めにすることでコックが入りにくくなり、砂を薄く取ることができます。 番手を変えるときは、サンドウェッジからアプローチウェッジやピッチングウェッジに持ち替えて、いつも通りに打てばOKです。 ちなみに、そもそもバンカーショットが苦手という人は、砂を多く取りすぎているのかもしれません。「ヘッドを砂にぶつけなければ!」と考えすぎず、左体重をキープしてボールの手前スレスレを狙ってヘッドを入れていくと、ボールがフワっと上がりやすくなりますよ。
ブライソン・デシャンボー
1993年生まれ、カリフォルニア州出身。2016年にプロ転向し、17年にPGAツアー初勝利。18年はシーズン4勝を挙げる活躍を見せた。その後、肉体改造でツアー屈指の飛ばし屋に変貌を遂げ、同ツアーのドライビングディスタンス1位を獲得。20年には「全米オープン」でメジャー初勝利。22年からは新リーグ「リブゴルフ」に参戦。24年の「全米オープン」では同大会2勝目を飾った。PGAツアー9勝(メジャー2勝)、欧州3勝、リブゴルフ2勝。
【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
小澤裕介