衝撃の「台湾有事」避難計画…!沖縄県民が思わず漏らした「ホンネ」
住民の偽らざる本音
町役場の担当者による説明が終わると、質疑の時間へ。ある高齢男性は、こう発言しました。 「戦争がいつ起こるかわからんから、その段取りをしようということでこの説明会が開かれていると思う。でも、なぜ与那国の人が島外に行かないといけないのか。俺は行かない。どんなことがあっても行かない」 政府から避難指示が出されても島に残ると宣言したのは、この男性だけではありませんでした。 一方、畜産業を営む別の男性は、島には残れないのではないかと疑問を呈しました。 「紛争地帯になるかという時に住民に残られると(自衛隊にとっては)作戦の邪魔になってしまう。この場からとにかく移動してもらわないと(自衛隊が)武力攻撃に備えられないとなれば、残れない。俺だったら、牛がいるから残ろうと思っても残れない。しかも、戻ってきた時に牛が死んでいても、(現在の法律では)補償の制度が整備されていないという。こういう準備を何もしていない国はおかしいと思う」 町の担当者は「私も一町民ですから、本音を言えば、この計画は使いたくないです。でも万が一の時はということで想定していることですので……」と言って理解を求めました。 政府は、有事の際に先島諸島の住民ら約12万人を九州各県に避難させる計画の策定を進めています。「特定の事態を想定したものではない」と説明していますが、避難の対象を先島諸島としていることからも台湾有事を想定しているのは明らかです。
台湾有事で日本全体が戦場に
こうした動きは、台湾有事が発生した場合、先島諸島も戦争に巻き込まれる危険性が高いと政府が考えていることを示しています。米海兵隊と陸上自衛隊は先島諸島を中国軍に対する偵察や攻撃の拠点として利用する遠征前進基地作戦(EABO)を準備しており、同諸島が攻撃を受ける事態は作戦の前提となっています。 しかし、本当に台湾有事が日本有事になれば、先島諸島や南西地域だけの「局地戦」にとどまる保証などどこにもありません。 米国の構想では、日本中の米軍基地が中国のミサイル攻撃を受けることを前提に、空軍と海軍の主力部隊はいったん日本から退避させます。一方で、海兵隊と陸軍は日本にとどまり、自衛隊と共に中国に対するミサイル攻撃などを行います。米兵の犠牲を少なくするため、これはなるべく自衛隊にやらせようとする可能性もあります。 >>議論の内容をさらに詳しく知りたい方は「「台湾有事」衝撃の結果予測!唐突すぎる「方針転換」に相次ぐ怒りの声「聞いてない」」もお読みください。
布施 祐仁(ジャーナリスト)