「利下げ予測」後退にもかからわず、なぜか「暴落」しなかった米国株が、じつはいま「買い」であると言えるワケ
大統領選挙によって秋に調整局面が来ても強気である理由
今年は11月5日に大統領選挙があります。これまでの株価動向だと、選挙日の前後でマーケットが底打ちしています。つまり株価のピークは秋が来る前の8~9月ごろになる確率が高いのです。 その後、秋にかけて調整局面が訪れる可能性があるものの、それらを踏まえても米国株に対する強気の見方は依然として維持されると考えられるはずです。 なぜなら、米国経済の底堅さと企業業績が好調だからです。消費者支出も引き続き堅調であり、雇用市場も強い状態が続いています。これらの要素が相場の下支えとなり、調整局面が短期間で終わる可能性が高いでしょう。 また、AI技術の進展がマーケットを押し上げる要因として引き続き期待されています。 AI関連銘柄の成長は短期的な調整があっても長期的には続くと見られています。さらに、FRBが年内に1回の利下げを予定していることもマーケットに対してポジティブな影響を与えるはずです。
アップル、マイクロソフト、エヌビディアの時代が続くのか
AIブームの中で特に注目されるのが、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、エヌビディア(NVDA)の時価総額で世界一を争う3社です。これらの企業は技術革新の最前線に立ち、今後も成長が期待されています。アップルはハードウェアとソフトウェアの融合で独自のエコシステムを築き、マイクロソフトはクラウドコンピューティングとAIの分野で大きな進展を遂げています。エヌビディアはGPU技術のリーダーとして、AI関連の需要増加から大きな恩恵を受けています。 特に、AI技術の進展が今後の成長ドライバーとなるため、これらの企業の動向には注目がしばらく続くでしょう。 そこで考えることとして、この熱狂がいつまで続くのか? ということです。
エヌビディアはバブルなのか
高騰するエヌビディアはバブルなのでしょうか。 この問いに対して言えることは、そもそも半導体業界は5年先が読めない世界である、この前提に立ち返るべきです。歴史を振り返れば、1980年代の日本の半導体の世界シェアが50%を占めた時代がかつてあったことを、今の現役世代のほとんどは知りません。そのほかにも半導体王者として盤石の地位にあったはずのインテルも失墜しています。 このように、エヌビディアでさえ、今後どこまでそのシェアをキープし続けるかはわからないはずです。言い換えれば、あたかもエヌビディアが未来永劫もずっと繁栄すると考えるほうが不自然であり、多くの投資家が熱狂した状態を「バブル」と呼ぶならば、その最中にいるときは誰も気づかないものです。 つまり、AIブームを軸とした投機熱も冷める時期が必ずやってくるはずです。 こうした大局観に立って考えたとき、私自身はエヌビディアの現在の株価は加熱している可能性が高いと考えます。