阪神・近本「誰かがヒーローになればいい」CS突破へ「一発勝負」の心構え語った!
阪神・近本光司外野手(29)が1日、短期決戦を勝ち抜くための心構えを語った。プロ入りから4度、ポストシーズンを経験。昨季のCSファイナルSは11打数1安打と沈黙したが、日本シリーズでは29打数14安打、打率・483と大活躍し、MVPに輝いた。不動の1番打者は「誰かがヒーローになればいい。だから勝てると思います」と頼もしく言い切った。 【写真】涙が止まらない スーツ姿で号泣する岩田 仲間に抱きしめられる CS突破へカギを握るのは絶好調男の存在だ。「一発勝負なんでね」。過去4度、CSに出場してきた近本は経験則から答えを導き出している。 「誰がどんだけ成績が良かったのも関係ない。その短期間で好調、絶好調が何人いるかだと思っている。1日1本打つのがいいわけじゃない。打てなかったら誰かが4本打てばいい。そんなふうに僕は思っているので」 昨年、広島とのファイナルSで近本は11打数1安打と沈黙した。不動のリードオフマンが珍しく精彩を欠く中、絶好調だったのは木浪だ。第2戦でサヨナラ打を放つなど大暴れ。3試合で10打数5安打、打率5割の成績を残しMVPに輝いた。 「自分の良くないところを分かった上で、悪いところを修正した」と語る日本シリーズは近本が主役を張った。29打数14安打、打率・483の大活躍でMVPをゲット。今度は自分がヒーローになり、チームを日本一に導いた。こうした経験から「誰かがヒーローになればいい」とキッパリ。今季も手応えがあるのだろう。「だから勝てると思います」。近本は自信たっぷりに言い切った。 ポストシーズンへ、タイトル奪取で弾みをつけたい。レギュラーシーズンは残り1試合。現在159安打はヤクルト・長岡と並びリーグトップ。シーズン最終盤まで続くデッドヒートに「結局は自分が打つか打たないかだと思う。誰と競うとか関係ない。自分がやることをやるだけ」。ワクワクでもドキドキでもない。ヤクルトは残り3試合を残しているが、緊張感ある日々を心から楽しんでいる。 「シーズンの最後まで打席に意味があるというのは今までなかったので。だからそれはそれで楽しい。最後まで楽しい。『楽しめるシーズンだな今年』と思ってます」。プロ1年目から6年連続タイトル獲得だけでなく、盗塁王との“二冠”の可能性は十分。ラストゲームで有終を飾り、ポストシーズンへ向かう。 ◆近本の昨年CS 近本の昨年CSファイナルSは、3試合で11打数1安打2打点で打率.091と本来の力を発揮できず。ファーストSを含めたCS通算は72打数18安打で打率.250、9打点。なお、昨年セ・リーグCSの最優秀選手賞は木浪が受賞。木浪はファイナルS第2戦でサヨナラ打を放つなど3試合で10打数5安打1打点、打率5割の活躍だった。