トライアウトでアピールに成功した人と失敗した人…元ヤクルト編成部長のノムさん“右腕”は阪神の高山俊と広島の薮田和樹をどう評価した?
プロ野球の12球団合同トライアウトが15日、千葉の鎌ヶ谷スタジアムで行われ、59人が参加し、各球団の編成担当にNPB復帰へのアピールを行った。平均で5%しか合格できないという狭き門。元ヤクルトの編成部長で、ヤクルト、阪神、楽天では故・野村克也氏のもとで“右腕”としてコーチも務めた松井優典氏にアピールに成功した選手とできなかった選手を独自目線でピックアップしてもらった。 【画像】「ノーバンに見えた!」…乃木坂46の向井葉月さんが西武戦の始球式で感涙した理由
日ハムの井口は即中継ぎで使える
このままでは終われない。気温12度。底冷えする日ハムのファーム本拠地が再起を目指す“戦力外の男たち”の熱気と緊張感に包まれた。ネット裏には各球団のGMら編成担当がズラリ。トライアウトは試合形式で進められ、カウント1-1から投手は打者3人、打者は6打席から7打席立つ。過去のタイトルホルダーから育成選手まで、今オフに戦力外になった145人のうちの49人と、独立リーグなどを経て再チャレンジしてきた10人の計59人が挑戦した。 誰がアピールに成功し、誰ができなかったのか。 ヤクルトの元編成部長で、過去にトライアウトを何度も視察してきたノムさんの“元右腕”に独自目線でチェックしてもらった。 松井氏が「即使える。どこか声がかかるはず」と評価した右投手は4人。 一番手は、日ハムの井口和朋(29)だ。8年間プレーし217試合に登板した中継ぎ右腕。2年前には43試合に投げ、11ホールド、防御率1.86の成績を残した。左打者のヤクルト松井聖(28)をフォークで三振。右打者のロッテ速水将大(23)には、146キロのストレートでファウルを取り、カーブでショートゴロ。元ヤクルト中山翔太(27)も大きな縦割りのカーブで空振りの三振に仕留めた。 「初球から内角をストレートでつきファウルでカウントを稼ぎ、球速も146キロが出ていて球威もあった。変化球も低めに決まり上手さが光った。まとまりで言えば、この日、参加した投手の中では一番。なぜ日ハムが戦力外にしたのか不思議に思えた。即中継ぎとして使えると思う」 井口自身も「今日できることはすべてできた。自己採点は100点に近い」と投球内容に納得していた。 2番手にあげたのはオリックスの右腕、吉田凌(26)だ。2015年のドラフト5位。東海大相模高時代は中日の小笠原慎之介(26)とのWエースで全国制覇。2年前の日本シリーズでは5試合に登板するなど活躍し、今季も19試合、4ホールド、防御率3.24の成績だった。釣寿生(21)とのオリックス対決は“宝刀”のスライダーで見逃しの三振。2人目の左打者、横浜DeNAの田中俊太(30)には、スライダーから入り141キロのストレートを外角に決めてスイングアウト。 「スライダー一辺倒のスタイルを少し変えてきたのが印象的。ストレートは最速141キロ止まりだったが、あれだけ投げられれば十分だろう。投手層の厚いオリックスだから来季構想から漏れたのではないか。まだ十分にやれる」
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