衆院選の応援で「小池百合子氏」がやたら目立つなぜ、勝ちそうな候補は直接応援に透けて見える魂胆
一方、自民党は7月の都知事選で小池知事を支援するとともに、同時に行われた都議補選では一部の選挙区で都民ファーストの会と候補者調整も行った。 ■自民党との関係は「蜜月」と言えるほど ある面では小池知事と自民党の関係は、蜜月と言えるほどになっている。今月23日には東京20区に出馬している木原誠二元内閣官房副長官のため、小池知事は西武東村山駅前でマイクを握った。 厳重な警備の中で集まった約300人の聴衆を前に、小池知事は木原氏を「政界の大谷翔平」と持ち上げた。木原氏が岸田政権で幹事長代理と政調会長特別補佐を兼任していたことを「二刀流」とし、投手としても打者としても超一流の大谷選手になぞらえた。
小池知事はその後、府中市に入り、30区に出馬している長島昭久氏を応援。同氏とは2017年に「希望の党」を結成した仲間でもあり、同年の都議選では小池知事が結成した都民ファーストの会の候補に長島氏がエールを送ったという関係もある。 一方で東京24区に出馬している萩生田氏には、ビデオメッセージを送るにとどめている。同氏が自民党の公認を得られなかったことで、応援の“ランク”を下げたようだ。 また福岡11区に出馬の武田良太氏にもメッセージを送り、東京7区に出馬の丸川珠代氏と宮城3区に出馬の西村明宏氏には、小池知事が自らオートコールに応援音声を吹き込んだ。3人は自民党の公認を得たものの、比例名簿には名前が掲載されなかったため、直接の応援は見送られている。
忘れてはならないのは、2016年の都知事選に初当選して以来の「友党」である公明党で、小池知事は衆院選の公示日である10月15日にJR三郷駅前まで出向き、埼玉14区に出馬している石井啓一新代表と手をとりあって連携をアピールした。 埼玉14区には国民民主党から鈴木義弘氏が出馬し、石井氏と議席を争っているが、「都民ファーストの会が国民民主党を応援するのは都内に限る」ということなのだろうか。 ならば東京都で出馬している国民民主党の候補たちへの応援はどうなるのか。「都内の候補であっても、当選可能性が小さければ優先順位が低い」ということだろうか。