「東京の感覚でやられたら困る」「親子2代で雇用を非正規化」島根県知事の進次郎“ド直球批判”に「ごもっとも」「普通の感覚ならこうなる」大絶賛
「親子2代で雇用を非正規化しようとしている。それで得られるものは何なのか。日本人の一生に安定感を与えない制度改正をしようとしている」 島根県の丸山達也知事が、自民党総裁選への立候補を表明した小泉進次郎元環境相が掲げる「解雇規制の見直し政策」に強く反発している。 「9月11日の定例記者会見での発言です。きっかけは、会見が始まった直後、記者から『ライドシェア完全自由化』について質問されたことにありました。 知事は『最有力候補と言われている小泉進次郎先生が』と皮肉まじりに話し始め、こう続けたのです。『地方移動の不便を解消するというのは完全な事実誤認に基づく誤り。日中、車がバンバン走って、それに乗るのがいいというのは(人出が多い)松江や出雲くらい』。 こう実情を語った後、『現在のタクシー会社を活用する方法はあるかもしれないが、(完全自由化だと)タクシー会社が潰れ、いざライドシェアで呼んでも誰も来ないことになりかねない。東京に住んでいる人の感覚で全国制度を作ってもらったら困る、という典型』と辛辣に批判したのです」(社会部記者) 知事の憤懣はマグマのように溜まっていたようで、会見終盤、記者からの質問がなくなると、自ら「もっと大事な話をします」と口火を切ったのだ。 「小泉氏が、解雇規制を見直すことで賃上げや人手不足解決を図れると主張していることについて、知事は激怒していたようですね。『解雇規制を見直せば賃上げできるのか。人手不足が解消するのか。正規、非正規の格差が解消できるのか。疑問です』と語り出したのです。 さらに、『格差をなくすためには同一労働同一賃金にすればいい』『法改正されたら働く人の雇用継続が不安定化して、子供を作ろうと思わなくなる。小泉先生はこの政策を本当に理解しているのか』と主張。その流れで『派遣労働を製造業に拡大するとしたのは小泉純一郎政権』と断じたのです」(同前) この「もっと大事な話」は15分ほど続き、締めには「これを入れ知恵した人の言うことを聞くのは危険だとアドバイスしたい」とも批判した。暗に、進次郎氏が自らこの政策を考えたわけではないのでは、という趣旨の発言にも及んでいるのだ。この丸山知事の“ド直球批判”に、Xは湧いている。 《ド正論》 《丸山知事ごもっともです。安定しない雇用環境が少子化を生み出した》 《普通の感覚ならこうなるよね》 ちなみに、“親子二代”と名指しされた“親”のほう、小泉純一郎氏は11日夜、都内での会食後に記者団の取材に対応。「年齢的に若いんじゃないか。50(歳)過ぎて考えればいいんじゃないかと言ってるんだけど、出るらしいね。やるからには頑張るしかないね。仮に落選してもね、それはまた将来の糧になるんじゃないかな。進次郎に電話しても出ないんだよ」と語った。 自民党関係者によると、「小泉氏の支持は地方で伸び悩んでいる」そうだ。原因にはやはり、丸山知事が指摘したような「東京に住んでいる人の感覚」があるのだろうか。地方に配慮する政策が今後のカギになりそうだ。