天皇杯準決勝敗退の横浜。落胆の指揮官はACLEなどもある過密スケジュールに嘆き「もう少し配慮があってもいい」
今季の無冠が決定
[天皇杯準決勝]横浜 2-3 G大阪/10月27日/パナソニックスタジアム吹田 悔しい敗戦だ。 【画像】敵地・パナソニックスタジアム吹田に駆け付けた横浜F・マリノスサポーター! 横浜F・マリノスは10月27日、天皇杯準決勝でガンバ大阪とパナソニックスタジアム吹田で対戦し、延長戦の末に2-3で敗れた。 序盤から互いにインテンシティの高い攻防を繰り広げるなか、横浜は26分に先制点を献上するも、37分にヤン・マテウスのゴールで追いつき、前半を終えた。 後半も横浜はアンデルソン・ロペス、G大阪は宇佐美貴史を起点に攻撃を仕掛け、一進一退の状態が続く。そうしたなか、均衡を割ったのは横浜。88分、天野純が右サイドから上げたクロスを宮市亮が落とし、A・ロペスが左足を振る。ゴールに向かったシュートは相手GKにセーブされるが、そのこぼれ球を松原健が押し込んだ。 しかし、横浜は90+3分に一瞬の隙を突かれてセットプレーから同点弾を許すと、延長戦の120+5分にもG大阪にネットを揺らされ、試合はそのままタイムアップ。2017年以来の決勝進出とはならなかった。 試合後、落胆の表情を見せた横浜のジョン・ハッチンソン監督は、120分の死闘を繰り広げたゲームに関して「J1の最高レベルの試合を見せることができた」と述べ、さらにこう続けた。 「我々は数日前に中国へ行き、(アジア・チャンピオンズリーグエリートのリーグステージを戦ってから)今日の試合を迎えた。自分たちは(9月から連戦が続く)タイトなスケジュールのなかで、(日本サッカー)協会も含めてJリーグの方々にはもう少し(日程の)配慮があってもいいと思う。 でも、このスケジュールのなかでやっていくしかない。遠く大阪までファン・サポーターも駆け付けてくれた。天皇杯だけじゃなく、他の大会でもあと少しのところでまで行ったが、次に進めなかった。本当に悔しさでいっぱい」 また、2-2のドローに終わった22日のACLE第3節の山東泰山戦と同様、G大阪との試合でも後半アディショナルタイムに失点し、同点に追いつかれた。その守備面については「ボックス内の守備をもっと修正して、強さを出していかないといけない。アディショナルタイムで、またかと。最後の最後をしっかり締めるところを含めてやっていかないといけない」と反省の弁を述べた。 今季、横浜は「掴み取れる多くのタイトルを獲り行こうという意気込みでスタートした」(ハッチンソン監督)なか、これで国内主要タイトル(リーグ戦、ルヴァンカップ、天皇杯)の無冠が決定した。 それに対して指揮官は「クラブ、ファン・サポーター、そしてスタッフや選手も悔しい気持ちでいっぱい。ただ、シーズンはまだ終わっていない。タフなシーズンだが、続けていきたい」と誓った。 取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)