「永田町では今も“裏切り者”」の石破茂新総裁、ネット民ウケはなぜこんなにもいいのか?
経済政策が不安視され、開票日直前に岸田路線を踏襲すると表明したことも、よく言えば「柔軟」だが、悪く言えば「日和見」や「変節」となる。株式市場がご祝儀相場にならないのも、そういう雰囲気が漂っているからだろう。 昨今のSNSでは、高市氏や石丸伸二前広島県安芸高田市長のように、ハッキリとした物言いと親和性が高い。小泉純一郎政権でワンフレーズ・ポリティクスが話題になったが、「タイパ重視」の現代は、より当時よりも切り抜きやすい発言を求める。
つまり、いまは「ゲル・ローゼン時代」とは違い、共通のコンテクストを持ちながら、腰を据えて、じっくり語るスタイルは、あまり求められていない。 とはいえ、時代の変化は目まぐるしく、いつまた風が吹いてくるかわからない。ほどよいタイミングで「イジられ宰相」が望まれるようになれば、意外と石破氏も長期政権になるのではないか。
城戸 譲 :ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー