60歳からの心地いい暮らしのコツ。大切なのは「きちんと食べても、量を食べすぎない」こと
食事や時間の使い方、身につけるもの。変わっていく「今の自分」に合わせてしなやかにアップデートすることで、無理せず、心地いい日々を送ることができます。ここでは体の欲求に素直に従う暮らしを続けている料理研究家のウー・ウェンさんに、すこやかさの秘訣を伺いました。習慣を整える「食」のコツは必見です。
十干十二支がひと巡りする「60歳」は新しく人生が始まる年齢
朝はおなかをすかせて目を覚まし、たっぷりの朝食を。夜は19時までに軽い食事をすませ、ぐっすり眠る、ウー・ウェンさん。 「60歳は還暦。生まれた年の干支に還るんです。いわば、新しい人生を生き直す赤ちゃんのようなもの。私の暮らしも赤ちゃんと同じです。体を疲れさせる塩分の強い食事や、食べすぎは避けて、とにかくしっかり眠る。21時にはベッドに入っていることもあります。なんにも特別じゃなくて『当たり前』のこと」(ウー・ウェンさん、以下同) その日食べたいものは朝食でとり、昼と夜はタンパク質とたっぷりの野菜が中心。胃腸に負担をかけない食習慣のおかげで、今でも人に驚かれるほど寝つきがいいそう。 「きちんと食べて、食べすぎない。無理をせずしっかり寝る。その基本さえ守っていれば、いつでも気持ちよく過ごすことができるはずです」
飲み物は温かいお茶。小腹がすいたらナッツを
体温より冷たいものはとりません。 「暑い時季でも飲み物は温かい紅茶やプーアル茶、白茶などを。小腹がすいたら、手のひらにのる程度の量のナッツや、ゆで卵をいただきます。夕食の代わりにこれですませることも」 タンパク質をとるため、ゆで卵は常にストック。ガラス製のニワトリの器は息子の妻、真佑さんの贈りものです。
果物も生野菜も体に入れるものは常温で
ウー・ウェンさんのキッチンの片すみにはいつもトマトが。 「冷蔵庫にしまってはダメ。常温に置いておけば、赤く熟しておいしくなります。果物も基本的には冷やさずにいただきます」
野菜は蒸せばたっぷり食べられ味わいもアップ
野菜は、せいろで蒸すのがおすすめの調理法。 「皮つきのジャガイモをただ蒸すだけで、なにもつけなくてもおいしくなります。30分蒸したら、火を止め、20分放置して蒸らすのがポイント。どんな野菜も甘さが増しますよ」