アフリカのルワンダでF1開催計画が浮上。ドメニカリCEO「彼らは真剣だ」 9月末にもF1首脳陣と協議へ
アフリカ大陸の内陸部にあるルワンダ共和国が、F1招致に向けた動きを進めている。今年の9月にも、現地の主催者とF1の首脳陣が、協議を行なう予定であるという。 【ギャラリー】角田裕毅 × VERDY コラボポップアップ F1 F1はその人気を世界中で確固たるものとするため、開催地の拡大を視野に入れている。その中で注力しているのはアフリカ大陸でのF1復活である。現時点ではアフリカ大陸ではF1は開催されていない。そのためアフリカ大陸の多くの国が、F1開催を希望していると言われるが、そんな中で最も有力な開催地の候補として考えられているのが、ルワンダである。 F1のステファノ・ドメニカリCEOはmotorsport.comの独占インタビューで、ルワンダとの会合を行なう予定であることを認めた。そしてこのプロジェクトには、実現の見込みが十分にあるとドメニカリCEOは説明した。 「彼らは真剣だ」 ドメニカリCEOはそう語った。 「彼らは良い計画を提示してくれている。実際、9月末に彼らと会合する予定だ。この計画は、常設サーキットでのレースということになる。 ルワンダではモータースポーツへの関心が高まっており、ルワンダ開発委員会の代表者が今年のモナコGPを訪れ、FIAとの会談を行なった。 また今年の12月には、FIAの年次総会と表彰式が、ルワンダの首都キガリで行なわれる予定となっている。 F1はアメリカでの人気拡大という目標を達成し、今ではマイアミ、オースティン、ラズベガスとアメリカ国内で3レースを開催するに至っている。そして今度は世界のどこでF1を発展させるべきか、その計画を検討している。 ドメニカリCEOは、現在F1を開催していないアフリカ大陸でのレース実現を真剣に検討中であると明かした。アフリカ大陸では、1993年の南アフリカGP以降、F1を開催できていない。 「アフリカに行きたいが、適切な投資と適切な戦略計画が必要だ」 ドメニカリCEOはそう言う。 「適切なタイミングも必要で、その国、その地域、その大陸で歓迎されることを確認する必要がある。彼らには、他の優先事項もあるからね。常に適切な選択を行なうためには、大いに注意する必要がある」 ドメニカリCEO曰く、今やF1の人気は世界中で高まっており、最高の開催カレンダーを組むために、開催地を選ぶことができる立場にあるという。 「2020年まで、F1開催を希望する場所はそれほど多くなかった」 「そのため、我々の顧客やファンに提供できるモノを増やすため、建設面でのプレッシャーを(各国の主催側に)かけることができなかったんだ」 「しかし今では我々は、その反対側にいる。世界中にF1を開催したい場所がたくさんあるので、我々はそれらの全てと協力し、F1の価値を成長させることができている」 「現在は24レースで、安定する数字というのがあると思うし、そのレースを実際に調整することができる。そして中期的には、将来がどうなるのか、話し合っている」 「短期的には大きな変化はないはずだ。でも今後数ヵ月で、2026年、27年、28年がどうなっていくのかを、話し合う必要がある。様々な選択肢があり、良い状況だ」 なおアフリカ大陸では、早ければ2023年から南アフリカでのグランプリが復活する可能性があった。しかしロシアへの武器供与の疑いが浮上したことで、この計画は立ち消えとなっている。 またこの他、韓国やタイ、アメリカのシカゴ、日本の大阪などもF1招致に乗り出しており、トルコなどもF1開催を復活させることを目指している。さらにスペインGPの座をマドリードに奪われることになったカタルニア・サーキットも、引き続きF1開催を継続することを画策している。
Jonathan Noble