【独自解説】フランスの総選挙は“驚き連発”の大ギャンブル⁉日本とは違う選挙の勝ち方 フランス「支持率が低いから解散」、日本「この支持率で解散は困る」 親子“絶縁”に与野党“連立”も…
日本では都知事選が大ニュースですが、世界ではフランスの選挙がTOPニュース。日本とは全く違う選挙手法とは?予想を覆した大逆転劇とは?日仏の政治手法について、「読売テレビ」特別解説委員・高岡達之の徹底解説です。 【動画で見る】フランスは総選挙で大逆転 掟破り?解散まさかのタイミング 与党・左派が共闘 日本とは違う選挙の勝ち方
急遽、フランスで解散総選挙が行われました。これから『パリ2024オリンピック』もあろうかというのに、その直前に解散してしまったのです。今回、フランスが選挙で見せた“政治の掟破りの数々”は、今後想定される日本の解散総選挙とも比較できますし、日本では無理だということもあります。結論を先に言いますと、「マクロン大統領は大ギャンブルに勝った」と言われていて、「勢いを維持した」というようなことも言われています。
まず、日本とは違うのが、“いきなり解散総選挙”の理由です。フランスでは、「支持率が低いから解散します」と。これは、なかなか日本では聞けないセリフです。今回の解散総選挙の前に『欧州議会』の選挙があり、フランスも代表を出したんですが、結構マクロン大統領の支持者が負けました。ところが、その時にマクロン大統領は「この日を終えるにあたり、何事もなかったことにはできない」と言ったんです。日本の場合は逆で、「この支持率では、とてもじゃないけど総理に解散してもらっては困る」というのが永田町の多数の意見ですので、良い・悪いは別として、出発点がまず違います。「権力を維持するためには、先に解散だ」というのが、フランスの考え方なんでしょう。
そして、今月から『パリ2024オリンピック』が始まります。日本で、今月からオリンピックが始まるという時に「選挙をやる」なんて言ったら、“殿、大丈夫ですか⁉”と。日本の場合は大体、オリンピックで空気が盛り上がった後に解散総選挙となるんですが、フランスはやるんです。そこも日本とは違います。
2024年はヨーロッパで選挙が多く、フランスの選挙もそうですが、各国で“極端な右翼”が非常に議席を伸ばしていると言われています。日本の新聞社・テレビ局はフランス語を直接翻訳するので“極端な右翼”という表現になってしまうのですが、これは一体何なのか?
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