パリ五輪代表内定の岡田奎樹、吉岡美帆組 セーリング日本勢初の金メダルへ決意「結成した時からの目標」
セーリングの混合470級でパリ五輪代表に決まった岡田奎樹(トヨタ自動車東日本)、吉岡美帆(ベネッセ)組が10日、都内で会見した。クルーの吉岡は「ホッとした気持ちとうれしい気持ちが両方ある」と率直な心境を語った。スキッパーの岡田は五輪の目標について「金メダルを取ること。これは(ペアを)結成した時からの目標」と力強く掲げた。 2人は男女別々で実施されていた21年東京五輪でともに7位だった。パリ五輪で混合種目となることを受け、東京五輪後にペアを結成。昨年の世界選手権で優勝するなど、国内外で実績を残してきた。日本連盟では1枠の五輪代表を3月の世界選手権と今月上旬のプリンセス・ソフィア杯の順位を得点化して選考。岡田、吉岡組は国内の競争力が高い種目で2大会とも日本勢トップの成績を収め、代表に決まった。 世界選手権は終盤まで磯崎哲也、関友里恵(ともにヤマハ)組が首位を走る展開だったが、我慢強く戦い、総合順位で3位をキープ。選考得点にボーナスポイントが付与される表彰台を死守し、一方の磯崎、関組が8位で終えたことで優位に立ってプリンセスソフィア杯を迎えた。岡田は同大会では「11番以内に入れば、相手が優勝しても(代表に)決まる。リスクを負わず、11番以内に入ることを目標としたレースをした」と勝負に徹し、9位でフィニッシュ。吉岡も「世界選手権より落ち着いてレースに入れた」と振り返った。 今後は五輪会場のマルセイユを拠点に、道具の調整などに力を注いでいく。セーリングで日本勢初の金メダルに向け、岡田は現状を「3回やったら1回取れるかな」。吉岡は「確率は60~70%」と分析。個人としては3大会連続の五輪に挑む吉岡は「技術やスピードはもちろん、一つひとつ目標を明確にして、覚悟を持って臨みたい」と表情を引き締めた。
報知新聞社