保険料安くなる国民年金「2年前納」制度 納付率アップなるか
2月末までの申し込みが必要
国民年金は自営業者などが加入する公的年金制度。会社員は給与から天引きされる厚生年金保険料に国民年金分も含まれていますが、第1号被保険者は自分で保険料を納める必要があります。 しかし、国民年金についてはパートや非正規労働者の増加で、収入が少なく保険料が払えない人が増えていることに加え、20代の若者を中心に将来年金がきちんと支払われるのかという不信感が高まっていることなどから、納付率は1990年代後半から低下傾向が続きました。2012年度の納付率は59.0%で、2011年度の58.6%より若干持ち直したものの、国が目標としていた60%には届きませんでした。 2年前納制度の導入は保険料納付をさらに促す狙いがあるとみられます。厚生労働省では「1年前納を利用していた人が移行して、2年前納を活用する層の中心になるのではないか」と話していますが、前納制度全体の利用率が上がるかどうかは不透明とみられます。特に2年前払いは割引率が高いとはいえ、一度に2年分35万5280円を口座に準備しておくことが必要になります。前納制度については自分の経済状況を検討することが必要なだけに、2年前納の利用率がどの程度になるのか、また年金納付率アップにつながってくるのか注目されます。