保険料安くなる国民年金「2年前納」制度 納付率アップなるか
自営業者や学生などが納める国民年金。1月末に2014年度の新しい支給額や保険料が発表されました。国民年金には保険料をまとめて前払いすると割引になる前納制度というものがありますが、今年4月末の口座振替分から割引率の大きい2年前納(2年間分前払い)制度が導入されることをご存知でしょうか?これまで1年間分の前払いなどが可能でしたが、2年前納を活用すると、1年前納の約2倍の割引率が適用され、保険料が安くなるお得なシステムです。ただし2月末までに申し込まなければ2年前納できないため、前払いを検討している人は早めに準備することが必要です。
今年4月からスタート
2014年度の国民年金の保険料は前年度より210円増額の月額1万5250円に決まりました。これは1年間にすると18万3000円の支払いになります。老後の年金受け取りのためとはいえ、負担は小さくありません。このため保険料をまとめて前払いすると割引される前納制度が設けられています。 2013年度の口座振替を使った前払い制度では、1か月分(割引率0.3%)、半年分(同1.1%)、1年分(同2.0%)を選ぶことができ、最も割引率のお得な1年前払いを使うと年間計3780円割引されました。厚生労働省によると、前払い制度は「1号被保険者」(国民年金のみに加入している人)の18.3%が利用しており、1年間前払いを利用している人も10.8%います。 この制度をさらに拡充したのが、今年4月からの2014年度分から始まる2年前納制度です。割引率は1年前納の約2倍の4.0%。厚生労働省の発表によると、毎月支払うのと比べ2年間分で1万4800円割引されることになります。2年満期の定期預金の金利が0%台が続く中で、割引率4%は魅力があるともいえます。 2年前納に関しては口座振替に限られているのが注意点。また2月末日までに申し込むことが必要です。日本年金機構から口座振替依頼書を取り寄せ、必要事項を記入して金融機関または近隣の年金事務所(郵送も可)に提出しなければなりません。