【バドミントン ジャパンオープン】「昨日みたいに競り勝ったり、今日みたいに負けたりという経験が、今後の4年間につながってくる」(中西)「ベスト4はうれしいけれど、応援してくれる人の前で勝つ姿を見せられなくて悔しい」(岩永)
ダイハツ・ジャパンオープン(横浜アリーナ/SUPER750)は、8月24日、大会5日目の競技を実施。各種目の準決勝が行なわれた。女子ダブルス準決勝結果:李紹希/ペク・ハナ(韓国)に0-2で敗れた中西貴映&岩永鈴のコメントを紹介する。 ――第1ゲームは競ったが、第2ゲームはペースを握れなかった 中西 今日やった感じで言うと、自分たちが120パーセントを出し続けて、ようやく勝負になるようなイメージ。それを2ゲーム、3ゲームと続けるのは、難しい。今の120パーセントを、これからの自分たちの100パーセントに、欲を言えば80パーセント(の力で出せるパフォーマンス)にしていけば、もっと勝負ができると思う。1ゲーム目は、ちゃんと勝負ができた感覚はあったので、それを90分とかやり続けられるように(実力を)上げていきたいです。 岩永 最初は、こっちが100パーセントを出して互角くらいでしたけど、第2ゲームは相手が慣れて、それよりも上のプレーをしてきました。自分たちが(飛ばし気味でペースが)落ちたのもあるかもしれませんが、相手が上回ってきた印象でした。 ――第1ゲームは、守備で強打を拾えていた。それでも点が入らないもどかしさがあった 中西 以前は、その前の段階で決められていましたが、やっと返せるようになって、そこからどうやって点数につなげるかが、これからの課題。少ないチャンスしかくれない相手なので、いかに正確に決めきるか。相手は決めきるパターンができているのに対して、そこが足りなかったと思います。 ――第2ゲームは、少し強引にテンポを上げるショットでミスになる場面が目立った 岩永 相手(のスピードに)合わせているだけでは、相手に好きなように回されるだけなので、少しリスクを負ってでも、早いタッチでいかないといけないと思ってやっていました。 ――昨日、まったくいいイメージがないと言っていた相手に第1ゲームで競ることができた収穫は? 中西 相手が攻めてくる場面で簡単に決められなくなったことは、感じました。今までは、2ゲーム目のような展開が多かったので、そうじゃなくなったというところは、少し手応えがありました。 岩永 今までは、1ゲーム目も2ゲーム目もどうしようもない感じで負けていました。今日は、1ゲーム目は少しやり合えたので、少し成長できたのかなと思います。 ――ジャパンオープンで初のベスト4に入った感想は? 中西 毎年(平日に行なわれる)1回戦で負けてきて「ジャパンオープンって、お客さん少ないな」って思っていたんですけど(笑)、ここまで勝つことができて(週末で)たくさんのお客さんが見に来てくれて、すごくうれしかったです。声を出して応援してくれる方もいて、楽しく試合ができました。また来年、たくさん見に来てくれると思うので、強くなった姿を見せられるように頑張りたいです。 岩永 ベスト4に入れたと思うとうれしいですけど、たくさんの応援してくださる皆さんの前で勝つ姿を見せられなかったので、今は悔しい気持ちの方が大きいです。いい姿を見せられなくて申し訳ないなと思いました。 ――4年後のロス五輪に向けてのイメージは? 中西 上の選手と戦う機会は、大事。昨日みたいに競り勝ったり、今日みたいに負けたりという経験が、今後の4年間につながってくると思う。とにかく1試合、1試合、戦い抜きながら、その都度、話し合いながら成長していけば、五輪(出場)が見えてくると思うし、その先が見えてくると思うので、まずは今日の試合を振り返って、明日以降、次の大会につなげられるように、経験を生かしたいです。 岩永 まだ自分たちより上の、壁が厚いなと思いました。これから練習して、アタックもレシーブも全然足りなかったと思うので、そこを練習して頑張りたいです。
取材・構成/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部 写真/黒崎雅久