【雨宮塔子さん】パリ在住25年を迎えた人生のサードシーズン「居心地のよい家」「心と体」「お気に入りのおしゃれ」とは?
パリでの暮らしが25年になる雨宮塔子さん。子どもたちの巣立ちを前にして、自由なひとり暮らしを想定したコンパクトなアパルトマンに住み替えました。さらに、住まいを心落ち着く場所にするために、スタイリッシュにリフォームしたのです。リフォーム後の部屋の写真集『MY HOME,MY LIFE』には、パリで暮らす雨宮さんの「好き」がたっぷり詰まっています。一度は住んでみたい憧れの街、パリ。どんなふうに暮らすと心地いいの? おしゃれのコツは? 人生のサードシーズンを楽しむ秘訣を聞きたくて、雨宮さんにお話を伺いました。 【写真で見る】素敵!雨宮塔子さんのパリの家のインテリアを見る
子どもの巣立ちを意識して、コンパクトな家を購入
――パリのお住まいの写真集を拝見しました。パリの街並みが美しく、お部屋もとてもスタイリッシュです。なぜこのアパルトマンを買われたのですか。 雨宮塔子さん(以下、雨宮さん):もともとパリに住んでいたのですが、2016年からTBSの「news23」のメインキャスターを務めるために日本に拠点を移していました。3年弱ほどでキャスターを卒業してパリに戻ることになったのですが、パリの家はすでに解約してしまっていて。それで家を探さなければならなくなったのです。 娘はフランス以外の国の大学に進みたいという希望があり、家を出ることはわかっていました。息子と2人なら、息子の部屋と私の寝室があればいい。その息子も大学を卒業したら家から離れることを考えると、いずれはコンパクトにしていくのを前提で家を探しました。 ――フランスでは、子どもは成長したら親から離れていくのが普通なのですか。 雨宮さん: そうですね。もう99パーセント家を出ます。そういう文化なのです。
古い家ほど価値がある
――アパルトマンを買われるとき、大切にされたポイントは何ですか。 雨宮さん: まず、天井が高い家だということ。天井が低いと圧迫感がありますよね。それから、リビングに抜けがあること。 同じ広さでも、部屋数が多いとそこに仕切りができますから抜けがなくなって、家が小さく見えますよね。その代わり、部屋数は多くなくてもいいのです。 ――陽当たりはいかがですか。 雨宮さん: パリはエレベーターのないアパルトマンも多くあります。今の私の歳でエレベーターのない高層階の部屋を買うのは、のちのちのことを考えると難しそうです。今の家は2階ですが、南側の中庭に面しているせいか、低層階にありがちなほの暗さがなく、とても明るいところが気に入っています。 フランスでは、サラリーマンになるとローンを組んでも家を所有して、その物件を売買して住み替えていくのが、財テクなんですね。 地区にもよりますが、近代建築より古い建物であるほど価値がある傾向にあります。 現代ではできない石造りだから、価値が落ちない。そこに投資する人が多いのです。