“kg単位”で体重減ることも…過酷な将棋のタイトル戦 対局中の消費カロリーは動かずとも「早歩き」に匹敵か
羽生九段の、気迫に満ちた立ち居振る舞いに圧倒され、敗れたといいます。 そして、タイトル戦に連続して臨む藤井八冠について、深浦九段は…。
深浦九段: 「20数回、タイトル戦に出られていますので、ご自分のペースを掴んでいらっしゃるのかなと思います」
■医師に聞いた将棋の消費カロリー
将棋の対局におけるエネルギーの消費量について、医師にも聞きました。アマチュア将棋の六段保持者でもある、帝京大学医学部の功刀浩・主任教授(くぬぎ・ひろし 62)は、「人間の脳の重さは体重の2~3%程度にも関わらず、普段から食べた食事の20%程度のカロリーを消費している。プロ棋士はそれに加えて対局時は頭を使うため、さらに消費する」としています。 また対局中は、勝ち負けを争う「闘争状態」に置かれるため、ストレスホルモンの分泌や血圧上昇、エネルギー消費も大きくなり、運動に例えるとずっと「早歩き」ほどのカロリーを消費し続けているとみられるということです。
脳をフル回転させるのに必要なエネルギー源が、ブドウ糖です。ごはんやパンに含まれていますが、スイーツなどは、素早く脳をエネルギーで満たして活性化させてくれます。 深浦九段は、対局者がお菓子のラムネを持参していたのを見て、今は自分も持ちこんで対局に臨んでいるということです。 功刀教授も「ラムネは90%がブドウ糖ということに加え、口の中で溶けて吸収も早いため、対局中に有効」としています。
ただ、一般的には過剰な摂取は禁物です。「スポーツの試合」や「試験」など、特に頑張らなければならない場面や、緊張する場面では効果的ですが、甘いものは気分をよくする作用もあるため、普段の勉強などの際に摂っていると、クセになって太ってしまいがちです。
肥満になると、脳が萎縮して成績にも悪影響で、規則正しい3食のバランスの良い食事を摂り、ブドウ糖の摂取は「ほどほどに」ということです。 2024年3月29日放送