タートルネック「身幅にゆとり」で小顔見せ 肌触り重視ならカシミヤかメリノウールを
連載《プロのコーデ》
知的な雰囲気を演出できるタートルネックセーター。オンオフ問わず使える防寒アイテムとしても優秀だ。一方で、首の詰まり具合や生地の厚さによっては顔が大きく見えやすいなど、着用する人を選ぶ側面もある。自分に合った一着を探すコツとは。また、こなれた印象を与えるにはどうすればよいか。UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)丸の内店(東京・千代田)の藤原和広さんに伺った。 【写真13枚】オンビジネスとカジュアル、2つのコーデの全身からディテールまで詳細チェック!
■シャープな肩や腕周りなら重ね着しやすい
――藤原さんがタートルネックセーターを選ぶときに意識していることはありますか? 「シルエットですね。身体のシルエットがはっきり分かるほどタイトなものは顔が大きく見えやすいので、少し身幅にゆとりがあるものを選びます。また、肩や腕周りはもたつきが少ないものを選ぶことが多いです。テーラードジャケットやコートなどと重ね着しやすいためですね」 ――ネックの太さや長さも印象を左右するポイントのように感じます。 「タイト過ぎると他のアイテムとバランスが取りにくいので避けた方がいいです。長さはゲージ(編み目)とのバランスを考えますね。きめ細やかなハイゲージは適度に長さがあったり、折り返しがあったりするものを選びます。ざっくりと編まれたローゲージは短めの方が体形とのバランスが取りやすいですね」 ――デリケートな首の肌に触れる分、素材選びにも迷います。 「肌触りが気になるなら、柔らかなカシミヤが理想です。他には、メリノウールなどの繊維がきめ細やかで上質なものは、滑らかな肌触りでチクチクしにくくおすすめです」
■低めのネック、オフタートルに注目
――タートルネックに挑戦する場合はどのようなものがおすすめでしょうか? 「長いネックは正統派です。一方、ネックが低めのものはラフな雰囲気が出せるので、カジュアルなコーデに取り入れやすいです。特に首元が広めに開いた『オフタートル』はハイネックに近い感覚で着用でき、最適ですね」 ――色はどのようなものがおすすめでしょうか? 「白やベージュは膨張色なので控えた方がいいでしょう。また、ピンクや鮮やかな黄色などの派手な色はタートルネックセーターが持つ落ち着いたイメージを損ねる可能性があるので、避けた方が無難です」 ――どのようなブランドがおすすめでしょうか? 「JOHN SMEDLEY(ジョン スメドレー)やGRAN SASSO(グランサッソ)のような、歴史あるニットブランドですね。生地のクオリティーが高いので、肌に触れた時の心地よさも格別です。また、シルエットも普遍的なものが多く、着回しやすいです」 ――タートルネックセーターを着こなすコツを教えてください。 「上に重ね着するアイテムのシルエットにこだわりましょう。オーバーサイズだったり、適度に肩幅があったりすると、きゃしゃに見える首周りとのバランスが取りやすいです」 「ネックの折り返しは半分に折るか、折らないかの二択です。どちらが適しているかは袖を通せば判断できるでしょう。ネックが長過ぎる場合は、デザイナーが『半分に折り返して着る』ことを意図してデザインしています」