“鍵開け”レスキュー商法で……「980円が10万円に」高額請求の実態 ネット検索上位に“広告”表示【#みんなのギモン】
■対象を絞れる「リスティング広告」
これはリスティング広告といわれるシステム。検索した時に『スポンサー』『PR』などと表示される広告枠のことです。例えば「午後7時以降、関東と関西から、スマートフォンで検索した人のみ」とターゲットを絞って表示させることもできるといいます。 インターネット広告事情に詳しい専門家に話を聞きました。 一般社団法人日本アフィリエイト協議会・笠井北斗代表理事 「リスティング広告に出稿すること自体は何ら違法性はない。ただ残念ながらごく一部に、仕組みを悪用してしまう事業者がいる。だましやすい人にだましやすい広告を配信して多額の被害を生んでしまうパターンが、レスキュー商法には広まってしまっている」
■「鍵 なくした」で検索した結果は
問題のA社もリスティング広告を出しているのでしょうか。約12万円を請求された男性に協力してもらいました。昼間にスマートフォンで、「鍵 なくした」のキーワードで検索してみました。その結果、スクロールしても業者は出てきませんでした。 男性は「夜中に調べたら出ましたね。このタイミングだと出ないですね」と言います。 昼に検索をかけてもA社は画面に表示されませんでしたが、記者が夜7時過ぎに「鍵 なくした」で検索すると、2番目の位置に「スポンサー」という形で会社のアドレスが出ました。「700円~」と書いてあります。 繰り返し検索をかけてみると、A社は夜の時間だけ広告を出していたことが判明しました。
■取材して3か月…会社名(HP上の名称)が変更に
さらに驚いたことに、A社の取材を開始して3か月、会社名(HP上の名称)が変わって、今までと違う名称になっていました。ホームページのデザインや背景、色合いや字体は全く同じですが、会社名(HPの名称)だけが変わっていたのです。変更した会社名(HPの名称)で、新たな鍵開けビジネスを行おうとしているのでしょうか? どういうことなのか。A社に向かい、作業員とみられる男性に話を聞きました。代表と話をしたい旨を説明すると、翌日に代表から電話がかかってきました。忙しくて会う時間は取れないが、質問には文書で回答すると語りました。