“鍵開け”レスキュー商法で……「980円が10万円に」高額請求の実態 ネット検索上位に“広告”表示【#みんなのギモン】
■登記簿上の所在地はタワマン高層階
A社は、東京都内のある場所に登記簿上の所在地を置いていることがわかりました。そこはタワーマンション高層階の一室。インターホンで呼び出してみると、「通信異常のためお呼び出しできません」と表示されました。 通信異常とは何なのか。マンションの防災センターに確認してみると、ブレーカーが下がっている状態だといいます。電気が通っておらず、居住者もいない、事務所機能も果たしていない状況とみられます。
■雑居ビルの一室で…はがきが大量に
会社の実態はどこにあるのでしょうか。取材を続けると、A社の別の所在地が新たにわかりました。都内にある雑居ビルの一室です。看板は出されていませんでしたが、A社宛てに契約解除・クーリングオフを依頼するはがきが大量に投かんされていました。 ここがA社の拠点なのかどうか、出入りを確認してみまると、昼間は全く人の気配がありませんでしたが、午後7時前になると部屋の電気がつき、作業服姿の男性が出入りします。現場に向かうのでしょうか、5台ものレンタカーが路上駐車していました。 やがてそのうちの1台に2人が乗り込み、出ていきました。この日、作業服姿の男性を6人確認することができました。
■別会社の高額請求の場合は…
取材を進めると、他にも高額請求を行う鍵開け業者がいたことがわかりました。3年前までA社とは別の会社で高額請求を行っていたという作業員の男性に、その方法を聞きました。 A社と別の会社で高額請求を行っていた鍵開け作業員 「お客さまからご依頼が入った時に、『いくらですか?』って聞く方もいらっしゃる。その時にも、値段は絶対言わない。『作業員が向かいますので、(金額は)そこで聞いてください』と。実際作業員が派遣される」 業者はインターネットで調べた時に検索画面の上位に表示されるよう、ばく大な広告費を払っていたといいます。 ──検索画面の“上”と“下”で違いは? 鍵開け作業員 「お客さまは焦っている。切羽詰まってる感じ。(検索画面の)下まで調べようとはならない。(検索画面の)上の方に、安いうたい文句のウェブサイトが並んでいて、一番上を押してしまう。そこにお金をかけている」