毎回カオス!『おっさんずラブ-リターンズ-』がシーズン1を超えてきてるかもしれない理由
こじらせまくった武川さんの迷走がやばすぎる
かなりやばい方向にこじらせてしまったのが、春田の上司で牧の元カレでもある武川(眞島秀和)です。なかなか恋人に巡り会えない彼は、マッチングアプリでロマンス詐欺にひっかかり、同性同士の恋愛リアリティー番組にも出演。バチェラーのラガーフェルド翔役はディーン・フジオカで(ぴったりすぎる!)、武川は登場から迷走。手製の太陽(真ん中に顔を出せる穴がある)を持参し、「私がサンシャインと叫ぶので一緒にラブと言ってほしい」と頼み、バチェラーに参加した理由を「おむつパートナー(老後おむつを替えてくれるパートナー)がほしい」と語りました。 太陽については意味がわからないし、初対面でおむつパートナーの話は重すぎるし、全体的に怖いのでは……。また、バチェラーの「(おむつ)パートナー」の発音が良すぎてさすがディーン・フジオカとなります。結果、武川は初回で脱落(そりゃそうだ)。泣き崩れる彼を背後で見守るバチェラーの無表情が忘れられません。 武川は元カレである牧にも未練タラタラ。元恋人同士で参加する恋愛リアリティー番組に参加するために牧を貸してくれと春田に頼み、断られると土下座からの三角倒立をするという、やばいを通り越して怖い行動に出ます。前からやばかったけどまだかっこよかった気がしますが、今はもうただのやばい人。誰も武川さんを止められないのでしょうか。
熱海での大乱闘が最高
おっさんずラブの見どころのひとつといえば、主に牧と武蔵のケンカ(乱闘)シーン。俳優さんたちのアドリブも込められた、「大人同士がそこまでやる?」とツッコみたくなってしまうクレイジーさに毎回笑わせてもらってきました。今回はそういうシーンはおとなしめになるのかなと思いきや、全然そんなことはありませんでした。特に5話、新婚旅行のはずなのに武蔵も一緒、偶然和泉と菊之助も来ていた熱海旅行での乱闘シーンはひどすぎて最高でした。 牧と武蔵の言い合いを発端に(説明キボンヌって10年以上ぶりに聞いた気がする)、止めに入ってもらったはずの和泉と菊之助はなぜか春田を攻撃し、武蔵と障子を挟んで対峙した牧は障子にパンチして穴を開けまくっています。途中で「アラフォーのくせにあざといんだよ!」と菊之助、牧、武蔵3人の矛先が春田に向いたり(でも視聴者の多くが思っていたことだと思う)、もうカオス。観ながらずっと爆笑していました。おっさんずラブはこうでなくっちゃ! この旅館、絶対出禁だろうな……。 菊様!!!!!! 今までは全員好きな一方で”いちばん好きな登場人物”というものがいなかったのですが、この記事を書いている間に観た7話でできてしまったかもしれません。とある任務で病院に運ばれた菊様。夕陽が見える時間に屋上で和泉さんにキスをし「すみません、ずっと好きでした……」と思いを告げるシーン、なんて美しくて切ないキスなのか……。告白をするのにすみませんから始めなければならないなんて、しかも過去形で伝えねばならないなんて……。少し袖を握る感じと夕陽に照らされた目に涙が溜まっているのがまた……。 三浦翔平さんはある時期までひたすらかっこよくて、ある時期からはちょっとヤバめのぶっ飛んだ役が似合うようになってきて最高だなと思っていました。このタイミングでこんなに切なくて純粋なシーンを見せてくれるとは。菊様の魅力に気づかない鈍感な和泉さん、絶対菊様とくっついたら幸せになれそうなのに。菊様の幸せを願わずにはいられません。
多分無理だけど、終わらないでほしい
最終回が近づき、武蔵の身に起こったことも衝撃すぎて、どっちにも「嫌~だ~!」と駄々をこねたくなる今日この頃。いろいろカオスな『おっさんずラブ-リターンズ-』。今後の展開も見逃せません! 文/ぐみ 構成/山﨑 恵
ぐみ