【台風10号豪雨】甚大浸水被害の静岡市…難波市長は「これほど長くなるとは誰しも想定せず」対応は「及第点」
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
(静岡市 難波市長) 「まずはじめに、この度の災害におきまして被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます」 3日、定例会見で、被災地への対応をとっていくと話した難波市長。 台風10号に伴う記録的な豪雨で、先週から県内各地で出た大きな被害。この中でも、浸水被害が甚大だったのが静岡市です。県によりますと、住宅の浸水被害は、県内で543軒確認されていますが、このうち静岡市が515軒と大半を占め、床上13軒・床下502軒の浸水が確認されているということです。 大雨が明けた9月1日。難波市長は、被害のあった各地を視察していきました。そのひとつが、静岡市清水区の常念川です。常念川は8月31日夕方、川があふれて道路との境目が分からないほどの状況となってしまっていました。付近の住民からは…。 (付近住民) 「怖いですよね、行政の方にも対策練ってもらいたいと思っています」 現地を確認した、難波市長は…。 (静岡市 難波市長) 「堤防を上げてもあんまり効果がない、いい方法を考えないと…」 そして、3日の会見では…。 (静岡市 難波市長) 「今回、常念川という巴川の一番河口のところですけど、ここは潮位の影響をすごく受ける場所ですのでこの潮位の影響で氾濫はしましたけども被害は最小限にとどまっているということで、ここも何をやったらいいのか分かってきました」「潮位が上がると完全に(排水溝を)逆注するわけですよね、そうすると逆流防止を付けるとだいぶ変わる」 一方、市内を襲った土砂災害。駿河区根古屋で起きた土砂崩れでは、イチゴを栽培するビニールハウス10棟以上が飲み込まれました。1日、難波市長は、この現場も視察していました。 (静岡市 難波市長) 「こっちですね。すみません」 市の職員とともに、土砂が崩れたすぐ近くまで寄っていきます。 (静岡市 難波市長) 「水道作るしかない。上からコンクリートかなにか入れて水道をつくるしかない…」 復旧に関して、市はどのように関わるのでしょうか…? (静岡市 難波市長) 「これはですね、誰がそこの管理を行政的な管理者かということが非常に大事。根古屋について言いますと、斜面は農地になるが農地は静岡市が対応する場所。その下に農道があったので農道の整備についても静岡市の対応になる」「根古屋については市が中心で、ただ急傾斜地の関係もあるので、県とも相談しながら対応していくことになる」 一方、墓石が約45基崩れてしまった清水区の鉄舟禅寺に関しては、「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されていることから、県が対応することになるといい、「一般論」として次の通りに話しました。 (静岡市 難波市長) 「復旧というよりもこれからまた起きないように補修をするというのがまず最初だと思う、お墓については民有の施設ですので、それまで公務でやることはないと思う」 連日、対応に追われた行政。静岡市の対応の評価に関して問われた難波市長は…。 (静岡市 難波市長) 「これほど長くなるとは誰しもが想定していなかったと思いますけども」「現場の状況に応じて避難情報を出したり解除したり避難所の開設も迅速に行ってきた」「そういった点では及第点ではないかと思っております」 静岡市では「り災証明書」と「被災届出証明書」の受け付けが始まっていて、各地の復旧など災害にかかる費用に関しては、確保している予算内で対応できると見込んでいるということです。