【独自解説】アーティストか?犯罪者か?バンクシーが英・ロンドンで9日連続作品発表 「世界で起きている問題への取り組みが疎かになっていることへの風刺か…」動物の絵は何を意味するのか?
“盗難被害”に遭ったものの、バンクシーは翌日からも毎日新作を発表し、5日目には魚を食べている2羽の『ペリカン』を発表。看板に描かれている魚を食べようとしているペリカンの姿も。
そして6日目には、ストレッチしている『ネコ』。誰にも邪魔されることなく、リラックスしている様子が描かれました。
最初の作品の登場から1週間経った7日目には、“人食い魚”として有名な肉食の魚『ピラニア』が街中に登場。中に入ると、「まるで水族館にいるような気分になれる」と多くの人が集まりました。
連日に渡りさまざまな“動物アート”が発表される中、8日目に発表された作品を巡って、またしても“事件”が…!車によじ登っている『サイ』のおなか部分に、白のスプレーで『$』『V』の文字を落書きされたのです。 今回の被害について、区の担当者は「今回の被害により、多くの人に喜びを与えている壁画を汚してしまったことは、本当に残念だ」とコメントし、今後も注意深く監視していく予定だということです。
様々な騒動が起きる中、“動物シリーズ”の最終作品として発表されたのは、仲間を逃がす『ゴリラ』。ゴリラがシャッターの一部を持ち上げ、アザラシや鳥が外に出ている様子が描かれています。 また、今までの作品はロンドン市内の動物と関係ない場所で発表されていましたが、今回選ばれたのは動物園。『ロンドン動物園』のマネージャーは、「ロンドン動物園を選んでくれたことを光栄に思っています」と話していました。
■9日連続・動物のみを描いたバンクシーが絵に込めたメッセージとは?
普段は“数か月に一度”というペースで発見されるバンクシー作品が、今回は9日連続で見つかり、描かれたのは動物だけという異例の事態に。 バンクシーが作品に込めたメッセージについて、『BBC』バンクシーの番組の司会者は、「ヤギの絵は足場を失いつつあるパレスチナの人々を表している可能性。また、GOAT(史上最高の選手)や五輪ばかりに世間が目を向け、世界で起きている重大な問題への取り組みが疎かになっているという批判とも取れる」と語りました。
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