友達を噛む癖がつかないかと心配…子供の気持ちを親が代弁しよう 原坂一郎の子育て相談
Q まもなく2歳になる息子がいます。先日通っている保育園から、息子が友達を噛(か)んだとの連絡がありました。3月にも同じような連絡を受けたことがあります。息子に友達を噛む癖があるのか、それが習慣にならないか、その友達の親御さんに謝らなくていいのか。そんなことを考え、夫婦でいろいろと心配しています。家では親を噛むことはなく、児童館や公園でも他の子を噛むことはありません。 A 保育園で友達を噛んだとの連絡を受けただけで、そこまで心配をされることに私は感心しています。保育士時代、噛んだ子供の親御さんに同じような連絡をしても「そうですか」で終わったり、「うちも噛まれたことがあるからお互いさま」と開き直ったりする親御さんも結構いたのに、あなた方は謝ることまで考えています。 今後、もし保育園から連絡があったら、その気持ちをそのまま保育園に伝えてください。「相手の子供さんは大丈夫でしたか」「謝らないでいいのでしょうか」などと尋ねるだけでも、保育園の先生はあなた方の誠意を感じ取ってくれます。 噛むことが習慣にならないか、と心配なようですが、今回まだ2回目ですよね。噛むことが癖になっている子供は月に何度も友達を噛んだり、家で親の指や腕を噛んだりすることも多いものですが、それはない様子。お子さんは「習慣」にまではなっていませんので、ご安心ください。 保育園で、噛みつきトラブルが起こるのは、ほとんどが1歳児か2歳児のクラスです。気持ちを言葉で伝えられないことが原因のひとつです。息子さんが笑ったときや泣いたとき、「○○だねえ」などと言って、本人の気持ちを言葉で伝えるだけでも、子供はうれしく、気持ちが落ち着きます。普段からそんな関わりをしてくださいね。(こどもコンサルタント) プロフィル 原坂一郎(はらさか・いちろう) 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。