サッカー選手たちがサンタに変身…障がいのある子どもたちに届けた本物の笑顔と温もり
イベント後にスポーツマンが残した言葉
イベント終了後、平井は汗を拭いながら言った。 「非常に楽しい時間を過ごせて、本当に幸せです。この企画をやれて良かったです。子供たちが生き生きしていて、最高のクリスマスプレゼントになりました」 <サッカーで飯を食う>という夢に挑んだプレイヤーたちは、年齢は若くとも人生の酸も甘いも知り抜いている。努力が全て結果に結びつく訳ではない。プロの世界でサバイバルを味わい、特に悔し涙にくれ、絶望し、唇を噛んだ日もあっただろう。そんな日々を乗り越えた人間、他者の心の痛みが分かる男だからこそ、児童に笑顔を作れたのだ。 「皆さんの喜んでいる顔が見られて、僕も心が温かくなりました。サッカーは素晴らしいですね。また是非、やりましょう。日本全国で、こういうイベントをやれたらいいですね」(セルヒオ・エスクデロ) 「子供たちの笑顔ももちろんですが、彼らを支える先生たちからお礼を言われたことに胸が熱くなりました。あの子たちを支えているのは、素敵な教師たちなんですね。頭が下がります」(高瀬優孝) 「貴重な体験をさせて頂きました。子供たちのワクワク感が伝わってきて、こちらこそお礼を言いたいです」(吉良龍人) 「お子さんたちと一緒にボールが蹴れて良かったです。皆、可愛かったですね。僕の方こそ、勇気をもらった気がします。ありがとうございました」(片倉誠也) 会が終わり、4名の“サンタクロース”とハイタッチをする児童たちの弾んだ声が、体育館に木霊していた。
林 壮一(ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属)