不登校の我が子。ずっと給食費を支払ってきましたが、止めることができると聞きました。これまで支払った分の返金もできるのでしょうか?
子どもの不登校が続いているなかで「給食費を支払いたくないな」「食べていないのだから、返金してもらえないのかな」などと、お悩みの方は少なくないでしょう。 本記事では、給食費の支払いを止める方法と、過去に支払った分の返金が可能かどうかを解説します。給食費の仕組みや現状、関連する法律にも触れますので、ぜひ参考にしてください。
そもそも給食費とは?
そもそも給食費は、学校給食法第十一条により、給食の実施にかかる施設設備費や修繕費、人件費は学校の設置者が負担、それ以外の経費は「学校給食費」として保護者が負担するよう定められています。 なお近年では、保護者が負担すべき経費を補助するかたちで、給食無償化を実現している自治体も見られます。しかし、多くの自治体では「食材費用などは保護者負担」としているのが現状です。
給食費は上昇傾向にある
文部科学省が発表した「学校給食実施状況等調査-令和5年度結果の概要」によると、小学校・中学校ともに給食費の全国平均は上昇傾向にあります。令和3年と令和5年における給食費の全国平均月額を、表1にまとめました。
※文部科学省「学校給食実施状況等調査-令和5年度結果の概要」を基に筆者作成 食材価格が高騰しているなか、必要な栄養価を満たして子どもの健康を維持・増進するためには、給食費の値上げもやむを得ない状況といえるでしょう。 しかし、不登校の子どもがいる場合は家でも子どもの昼食を用意する必要があるため、経済的に負担に感じるケースもあるかもしれません。
給食費の支払いを止める方法
給食停止の手続きをすれば、給食費の支払いを止めることが可能です。子どもの不登校が続いていて給食を停止したい場合は、下記の手順を踏むとよいでしょう。 1.子どもの意向を確認する 2.学校に相談する 3.必要な届け出を行う 親子で給食について話し合えるようなら、まずは子どもの意向を確認することをおすすめします。本人が「学校へは行かない、給食は食べない」と判断しているのかどうかが非常に重要です。 何かのきっかけで「明日は学校へ行こうかな」と思っても、給食費を払っていない状況では、子どもが登校をあきらめてしまう恐れがあります。親子で給食を停止するという共通認識が持てたら、学校に連絡し、子どもの状況と給食費の支払いを止めたい旨を伝えましょう。 具体的な申請方法や届け出の形式などは自治体によって異なる可能性があるため、学校の指示に従って手続きを進めてください。