息子は中学3年の受験生。高校の授業料が「無料」なら、私立に入れた方がお得でしょうか?
私立高校に行くメリット・デメリット
私立高校に通うと、公立高校にはない独自の教育システムがあるなどのメリットがあります。一方で、授業料の支援金制度があったとしても、公立高校より学費が高くなるのは否めません。そのため、子どもの希望や適性と、家庭の事情とのバランスを考えながら進路を考える必要があるでしょう。 ■私立高校のメリット 私立高校に通うと、教育方針や校風が子どもに合っていれば、より充実した高校生活を送れる可能性があります。 勉強のための設備や環境が整っていることが多く、授業に少人数制を取り入れていたり、国際的な教育に力を入れていたりする私立高校は少なくありません。また、大学の附属高校の場合、内部進学制度などにより、受験勉強に追われずに学生生活を送れたり、クラブ活動などに打ち込めたりする、といったメリットもあるでしょう。 ■私立高校のデメリット 一方で、私立高校では学校納付金などの費用負担が大きく、学費が公立高校よりも高額になります。また、募集する定員が少なかったり、人気がある高校では競争率が高く、合格することが難しいかもしれません。 そのほか、内部進学者となじめなかったり、校風や教育方針が合わなかったりすると、子どもにとってストレスとなる可能性もあります。
一概に私立の方が得とは言い切れない。希望や適性を考慮する必要がある
私立高校の授業料は、高等学校等就学支援金の制度改正により支援金が増額されたことで、親の年収および学校によっては実質無償化されています。しかし、私立高校では授業料だけではなく、通学するための交通費や塾の費用など、さまざまな費用がかかることを忘れないようにしましょう。 授業料が実質無償化されたとはいえ、必ずしも私立高校に行く方が得、ということではありません。私立高校の校風や授業内容などの学習環境が子どもが希望したものだったり、本人に合っていたりする場合は、私立高校に通わせるメリットがあるといえるでしょう。 出典 文部科学省 高校生等への修学支援 高等学校等就学支援金制度に関するQ&A 2 Q 私立高校が実質無償化されると聞いたのですが、本当ですか? 文部科学省 私立高校授業料実質無償化リーフレット(1ページ、2ページ) 文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します【調査結果のポイント】 1学習費全体の状況 表1 学校種別の学習費総額(1ページ)、3 学校種別の結果(4)高等学校(全日制)図4-2 公立・私立高等学校(全日制)における学校教育費の内訳 (10ページ) 文部科学省 令和4年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について 1 令和4年度私立高等学校等の初年度生徒等納付金平均額(年額) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部