相続額の中央値1600万円 「老後資金を使いきれない」日本人のリアルな老後
【STEP1】今後のライフデザインを考える 自分や家族に将来起こる出来事を年表形式でまとめて、今後の人生を見える化します。 まずは「人生でやりたいこと100リスト」に挙げた項目、それぞれ何歳頃に実現したいのかを書き込んでいきましょう。 一方で、人生には「やらなくてはいけないこと」もあります。親の介護もあるでしょうし、持ち家に住み続けるなら、どこかのタイミングでリフォームが必要です。子どもの大学卒業や結婚、自身の介護施設への入居など、家族や住まいに関するイベントの予定も書き込みます。 あわせて各年代で必要な生活費や世帯収入の目安も記入しましょう。この段階ではざっくりとした見込み額で構いません。こうしてライフデザイン表(図2)を作ると、人生の全体像がイメージしやすくなります。
【STEP2】現在の資産状況を整理する 「資産」と「負債」の額を確認します。資産には現預金や株式・投資信託、生命保険や企業年金、不動産や自動車などが含まれます。負債は住宅ローンや自動車ローンなどの借入金です。 「資産の合計-負債の合計」がプラスなら、現時点の家計資産は健全と考えられます。もしマイナスなら債務超過なので、早急な家計の見直しが必要です。
【STEP3】今後必要な支出を見積もる 自分がやりたいことや家族のイベントにかかる支出と、生活するうえで必要な毎月の支出に分けて、それぞれを算出します。 前者は旅行やレジャー、住宅のリフォームや車の買い替えなど、金額の大きい支出が多くなります。また子どもや孫に住宅購入費や教育費を援助したいと考える人も多く、その場合はまとまった支出を見積もる必要があります。老後不安の原因になりやすい介護・医療にかかる支出も見積もっておきましょう。 毎月の支出については、食費、住居費、水道光熱費、教育費、交通・通信費など、月々の生活費を調べて合計額を出します。 ただ、家計簿でもつけていない限り、毎月の支出を把握できていない人も多いでしょう。その場合は、今から1カ月間だけ支出を記録してください。食費や光熱費などの項目別に分けなくていいので、買い物のレシートや銀行口座の引き落とし額などを確認し、だいたいの合計額がわかればOKです。 現在50歳の人が90歳まで生きると仮定した場合、「1カ月の生活費×12カ月×40年」で今後の生活費の合計を算出できます。