韓国の尹錫悦大統領が先週、一時、非常戒厳を宣言した問題で、検察が尹大統領を内乱の首謀者とみていることが分かりました。ソウルから中継です。 首謀者と認定されたことで尹大統領が内乱罪で立件される可能性が高まっています。 非常戒厳を巡り、検察は9日夜、内乱などの疑いで金龍顕・前国防相の逮捕状を請求しました。 韓国メディアによりますと、逮捕状では金前国防相が「尹大統領らと共謀し、国を乱す目的で暴動を起こした疑いがある」などとした上で、尹大統領を首謀者として認定しているということです。 首謀者として認定されたことで尹大統領が立件される可能性が高まっています。 韓国の大統領には在職中に訴追されない特権がありますが、内乱罪はこの例外に規定されていて、身柄の拘束や訴追が可能です。 また、首謀者は最高で死刑になるなど非常に重い刑が科せられます。 今回、金前国防相に対して請求された逮捕状は、10日午後にも裁判所で審査される予定です。 裁判所が今回の内乱罪の全容を検察が認定した通りと判断すれば、尹大統領に対する捜査にはさらに弾みがつくかたちです。